日本企業がことし上半期に海外企業を買収するなどした件数は、アメリカ企業を対象にした大型案件が相次いだことなどから、2年連続で過去最高を更新しました。
企業買収の仲介や助言を行う「レコフ」のまとめによりますと、ことし1月から先月までの半年間に、日本企業が海外企業を対象に行った買収や出資の件数は312件と、上半期として2年連続で過去最高を更新しました。
地域別では、アメリカ企業を対象にした大型の案件が増え、金額は合わせて3兆7000億円余りと前の年の同じ時期のおよそ2倍となっています。
アメリカ企業を対象にした主な案件では、武田薬品工業がことし1月、製薬会社「アリアド・ファーマシューティカルズ」を6200億円余りで買収することを決めました。
またセブン&アイ・ホールディングスは、ことし4月、3600億円余りを投じてコンビニの運営会社からおよそ1100店舗を買い取ることで合意しました。
レコフの稲田洋一社長は「経済が堅調なアメリカ企業への投資は、比較的リスクが少ないと判断され、大型の買収が相次いでいる。海外企業の買収を成長につなげようとする日本企業は引き続き多く、ことしは年間を通した買収件数も過去最高を更新しそうだ」と話しています。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170709/k10011050671000.html