ドイツの自動車部品メーカー、コンチネンタルは、同社が社員に支給するモバイル端末上でフェイスブックの「ワッツアップ」とスナップの「スナップチャット」の利用を禁止すると発表した。
コンチネンタルの広報担当者によれば、24万人の従業員が3万6000台程度の端末上で両アプリを使えなくなる。これらの会員制交流サイト(SNS)のサービスは機密データを含む可能性のある個人データにアクセスが可能であり、そうしたデータには利用者の連絡先も含まれる。すなわち関係のない第三者の情報へのアクセスができるためだと説明した。
欧州連合(EU)で個人情報保護の規制を強化する一般データ保護規則(GDPR)が5月下旬に施行され、企業の経営陣はプライバシー保護にこれまで以上に頭を悩ませている。コンチネンタルは、フェイスブックとスナップがデータ保護規制に準拠するよう製品をアップデートすればこうした禁止措置を解除する用意があるとしている。
スナップの欧州コミュニケーション担当ディレクター、タニア・リッド氏は「われわれのGDPRコンプライアンス(法令順守)が利用者に負担を押し付けていると示唆するコンチネンタルは間違っている」とコメント。「利用者が自身のアカウントに連絡先をアップロードしても、いつでもアプリ内で削除することができる」と指摘した。ワッツアップの担当者からのコメントは今のところ得られていない。(ブルームバーグ Stefan Nicola、Nate Lanxon)
2018.6.23 05:00
https://www.sankeibiz.jp/macro/news/180623/mcb1806230500013-n1.htm