27日の東京株式市場で日経平均株価は大幅続伸した。前日比750円56銭(3.88%)高の2万0077円62銭で終え、3営業日ぶりに2万円台を回復した。上げ幅は今年最大で、2016年11月10日以来およそ2年1カ月ぶりの大きさとなった。米株式相場が急反発し、投資家心理の悪化が一服。外国為替市場での円安・ドル高進行も後押しし、日経平均の採用銘柄全てが上昇する全面高の展開となった。
米国の年末商戦が好調だったことで個人消費の堅調さが意識され、景気先行きに対する懸念がやや後退。26日のダウ工業株30種平均は過去最大の上げ幅を記録し、投資家心理が改善した。米政府代表が1月に貿易協議のため中国に訪問すると一部で報道されたことも米中摩擦が緩和するとの期待を高め、海外ヘッジファンドなどが株価指数先物の売り持ち高を解消する買いを入れた。
日経平均は上げ幅を884円まで広げる場面があった。このところの相場下落の勢いは一服しつつあるとの見方から、投資指標面で割安とされる自動車や商社株などへの押し目買いが入り、相場全体を押し上げた。だが、節目の2万円台回復で戻り売りが出やすかったほか、大引けにかけては年末年始を控えた持ち高調整の売りが出て上値を抑えた。
JPX日経インデックス400は大幅続伸した。終値は前日比604.76ポイント(4.75%)高の1万3327.31だった。東証株価指数(TOPIX)も大幅続伸となり、70.16ポイント(4.90%)高い1501.63で終えた。
東証1部の売買代金は概算で2兆6918億円、売買高は15億7642万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は2112と全体の99%を占め、今年最多となった。値下がり銘柄数は11、変わらずは6だった。
ニューヨーク原油先物相場の上昇が好感され、JXTGや昭和シェルなど石油関連株の上げが目立った。ソフトバンクGやファストリなど値がさ株が上昇。資生堂やHOYA、いすゞ、丸紅も高い。
〔日経QUICKニュース(NQN)〕
2018/12/27 15:37
日本経済新聞
https://www.nikkei.com/article/DGXLASS0ISS16_X21C18A2000000/