【ソウル=細川幸太郎】韓国の現代自動車は4日、2025年まで毎年10兆ウォン(9100億円)規模の成長投資を続ける方針を示した。従来計画の年8〜9兆ウォンから1割超積み増す。増額分を電気自動車(EV)や燃料電池車(FCV)、自動運転技術の開発に充てる。次世代技術の開発力を高め自動車業界の構造変化に対応する姿勢を強調した。
4日午前にソウル市で開いたアナリスト向けIRイベントで、20〜25年の6年間で総額61兆ウォンを投資すると発表した。うち20兆ウォンを次世代自動車関連の投資に振り向けるという。高級車ブランド「ジェネシス」でEVを21年に発売するなど車種ラインアップを拡充し、25年までの累計でEVを56万台、FCVを11万台出荷する目標も示した。
現代自は財閥3代目の鄭義宣(チョン・ウィソン)首席副会長(49)が18年に実質トップに就いて技術力強化を打ち出した。19年以降の研究開発費を18年比で5割増と大幅に引き上げていたが、今回さらに1割超積み増した形だ。同社はコネクテッド、自動運転、シェアリング、電動化を総称する「CASE」への対応で出遅れており、巻き返しを急ぐ。
ただ現代自の18年12月期の営業利益率は2.1%と競合と比べて低く、投資を積み増すための原資を確保するには課題も残る。同社は利益率の高い多目的スポーツ車(SUV)拡販に注力。収益を底上げして営業利益率を18年実績の2.1%から22年に7%、25年に8%の水準まで引き上げる目標も新たに示した。
2019/12/4 15:05
日本経済新聞
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO52945220U9A201C1FFE000/
4日午前にソウル市で開いたアナリスト向けIRイベントで、20〜25年の6年間で総額61兆ウォンを投資すると発表した。うち20兆ウォンを次世代自動車関連の投資に振り向けるという。高級車ブランド「ジェネシス」でEVを21年に発売するなど車種ラインアップを拡充し、25年までの累計でEVを56万台、FCVを11万台出荷する目標も示した。
現代自は財閥3代目の鄭義宣(チョン・ウィソン)首席副会長(49)が18年に実質トップに就いて技術力強化を打ち出した。19年以降の研究開発費を18年比で5割増と大幅に引き上げていたが、今回さらに1割超積み増した形だ。同社はコネクテッド、自動運転、シェアリング、電動化を総称する「CASE」への対応で出遅れており、巻き返しを急ぐ。
ただ現代自の18年12月期の営業利益率は2.1%と競合と比べて低く、投資を積み増すための原資を確保するには課題も残る。同社は利益率の高い多目的スポーツ車(SUV)拡販に注力。収益を底上げして営業利益率を18年実績の2.1%から22年に7%、25年に8%の水準まで引き上げる目標も新たに示した。
2019/12/4 15:05
日本経済新聞
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO52945220U9A201C1FFE000/