【ニューヨーク=高橋そら】米アマゾン・ドット・コムは25日、米西部ワシントン州シアトルにレジなしの新たな食品スーパーを開店した。生鮮食品から酒類まで扱うスーパーを自社で運営するのは初めて。米メディアが一斉に報じた。ネット通販の「巨人」が実店舗でさらなる需要の開拓に乗り出す。
店名は「アマゾン・ゴー・グローサリー」。シアトル中心部のアマゾン本社近隣にオープンした。店は約1000平方メートルと、2018年に開店したレジなしコンビニ「アマゾン・ゴー」の約5倍。新鮮な野菜や肉類、冷凍食品、アルコールなど約5000商品を取りそろえた。
店内にレジはない。客は専用のアプリをダウンロードし、自動改札機のようなゲートにかざして入店。店内に設置したカメラで客と商品の動きを追跡するため、商品を手に取ってそのまま店を出ると自動で決済が終了する。アマゾン・ゴーの技術を改良して使っているようだ。
アマゾンは17年に高級スーパー、ホールフーズ・マーケットを買収し、傘下に収めた。今回のスーパーは同店と競合しないように品ぞろえや価格で違いを出した。オフィス勤務者の朝食や昼食に加え、近隣住民の夕食需要の取り込みも狙う。
2020/2/26 5:44
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO56056880W0A220C2000000/