中東情勢が一段と緊迫化する中、投資家の間では安全な資産と見られている「金」を買う動きが強まり、先物価格や小売価格が軒並み最高値を更新しています。
このうち大阪取引所の「金」の先物市場では、取り引きが行われていた祝日の14日から多くの資金が流れ込み、14日夜遅くに1グラム当たり1万2841円まで上昇して最高値を更新しました。
さらに、15日の日中の取り引きでも一時、1万2800円まで上昇しました。
また、大手貴金属会社「田中貴金属工業」が15日発表した「金」の店頭小売価格も最高値を更新し、先週末を170円上回って1グラム当たりの価格が1万4069円となりました。
中東情勢が一段と緊迫化する中、安全な資産と見られている「金」に資金を移す投資家が増えていることや、外国為替市場で1ドル=150円近くまで円安が進んだことで、円に換算したときの「金」の価格が上昇していることが主な要因です。
市場関係者は「地政学リスクや政治・経済の先行きが不透明だという受け止めが多いほど「金」は買われる傾向にあり、中東情勢やアメリカの金融政策の動向を見極めようという投資家が増えている」と話しています。
2024年10月15日 16時08分
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20241015/k10014610071000.html