古代エジプト王のツタンカーメンと聞いて黄金のマスクが目に浮かぶように、紀元前から権力者の富の象徴だった金。今では数千円から投資が可能な金融商品もあり、アクセサリーとしても普及している。昨年は27%値上がりし、過去最高値を更新した。今年もこの傾向は続くのか。
強気の見方は多く、昨年10月に記録した最高値を今年1月に既に更新。いざとなれば換金できる「有事の金」は、地政学的緊張が生じたり、マーケットが荒れたりする局面で、資金の逃避先として需要が高まる。だが、理由はそれだけではない。1オンス=2800ドル台への値上がりにつながった諸要因を振り返りながら、金投資のヒントをまとめた。
2025年の金価格見通し
金価格は昨年、年間ベースで2010年以来の上昇率を記録したが、今年は3000ドルへのさらなる上昇を見込む向きが多い。ウクライナ戦争や中東の混乱が続いているほか、米国第一主義を掲げるトランプ政権の4年ぶりの復活で貿易・外交摩擦の激化不安が高まるためだ。中国経済を巡る懸念も根強い。このため、比較的安全な資産を求める消費者の需要は続きそうだ。
さらに、一部の新興国を中心にドル以外の資産を増やす動きが見られ、保有資産の分散化を目指す国・地域の中央銀行による購入も金の値上がりを後押しする。
以下ソース
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2025-02-03/SPABV6T0G1KW00