https://mainichi.jp/articles/20211007/k00/00m/040/194000c
毎日新聞 2021/10/7 19:06(最終更新 10/7 19:52) 597文字
海岸に打ち上げられたエゾバフンウニなどを確認する地元漁協の職員ら=北海道根室市落石の三双浜で2021年10月4日午前9時17分、本間浩昭撮影
北海道南東部の太平洋沿岸で9月下旬以降、赤潮が原因とみられる特産のエゾバフンウニや秋サケなどの大量死が確認され、水産庁が7日、漁業者らに聞き取り調査を始めた。道立総合研究機構中央水産試験場によると、沿岸では冷たい海域を好むとされるプランクトン「カレニア・セリフォルミス」が検出された。セリフォルミスによる赤潮発生は国内初で、海水温が下がる時期を迎える中、被害の長期化が懸念されている。
道水産振興課によると、大量死は9月20〜30日、根室市▽釧路市▽大樹町▽えりも町――など少なくとも13市町でサケ約1万2000匹、サクラマス約2000匹、昆布約85トンに上るが、全容は把握しきれていない。
釧路市や釧路町、広尾町ではエゾバフンウニが大量死し、推定生息数の9割以上が被害に遭った漁協もある。エゾバフンウニは稚ウニを放流してから漁獲までに4年程度かかり、漁業者らは「壊滅的被害だ」として道に支援を求めている。
中央水産試験場は、国立研究開発法人「水産研究・教育機構」(本部・横浜市)や東京大大学院と共に複数地点の海水を分析。「カレニア属」のプランクトン4種類を確認し、このうち最も多かったセリフォルミスは2020年、ロシア・カムチャツカ半島南部海域で発生した赤潮の原因とされる。海水温が11度に下がっても被害が続いたことから、北海道沿岸でも11月ごろまで被害が続く恐れがあるという。【高山純二】
毎日新聞 2021/10/7 19:06(最終更新 10/7 19:52) 597文字
![北海道南東部でウニ・サケ大量死 赤潮被害、国内初プランクトン検出 [ひよこ★]->画像>1枚](https://cdn.mainichi.jp/vol1/2021/10/07/20211007k0000m040196000p/9.jpg)
海岸に打ち上げられたエゾバフンウニなどを確認する地元漁協の職員ら=北海道根室市落石の三双浜で2021年10月4日午前9時17分、本間浩昭撮影
北海道南東部の太平洋沿岸で9月下旬以降、赤潮が原因とみられる特産のエゾバフンウニや秋サケなどの大量死が確認され、水産庁が7日、漁業者らに聞き取り調査を始めた。道立総合研究機構中央水産試験場によると、沿岸では冷たい海域を好むとされるプランクトン「カレニア・セリフォルミス」が検出された。セリフォルミスによる赤潮発生は国内初で、海水温が下がる時期を迎える中、被害の長期化が懸念されている。
道水産振興課によると、大量死は9月20〜30日、根室市▽釧路市▽大樹町▽えりも町――など少なくとも13市町でサケ約1万2000匹、サクラマス約2000匹、昆布約85トンに上るが、全容は把握しきれていない。
釧路市や釧路町、広尾町ではエゾバフンウニが大量死し、推定生息数の9割以上が被害に遭った漁協もある。エゾバフンウニは稚ウニを放流してから漁獲までに4年程度かかり、漁業者らは「壊滅的被害だ」として道に支援を求めている。
中央水産試験場は、国立研究開発法人「水産研究・教育機構」(本部・横浜市)や東京大大学院と共に複数地点の海水を分析。「カレニア属」のプランクトン4種類を確認し、このうち最も多かったセリフォルミスは2020年、ロシア・カムチャツカ半島南部海域で発生した赤潮の原因とされる。海水温が11度に下がっても被害が続いたことから、北海道沿岸でも11月ごろまで被害が続く恐れがあるという。【高山純二】