チョークで犬のふん警告、全国に 京都・宇治発祥、放置激減 : 京都新聞
http://kyoto-np.jp/local/article/20180527000040 放置された犬のふんを黄色のチョークで囲み、飼い主に警告する−。京都府宇治市は住民に呼び掛け、「イエローチョーク作戦」に2年前から取り組んでいる。
低コストで手軽に始められ、確かな効果も実感。ふん害に憤慨する他の自治体からも注目され、導入する動きが広がる。イエローチョークによって、お茶や寺社だけではない新たな「宇治」像も描かれ始めている。
15日朝、宇治市の莵道車田連合町内会の役員6人が、地域の美化活動に励んだ。宇治川支流の堤防沿いで花壇を整備し、犬のふんを見回る。
この日は草むらから三つ見つかり、近くの路面に黄色のチョークで矢印と日時を記した。道路に落ちている場合は円で囲む。ふんは原則回収せず、後で現場に戻って有無を再確認している。
町内会の北昌平会長(80)は「簡単に誰でもできるのがいい。自分たちの地域なのだから、自らの手できれいにしないと」。
ふんの減少を感じており、いつでも取り組めるようチョークの置き場所も整えた。
「誰かが見ていると示すことで、飼い主もふんを始末するようになる。ふんが減ってきれいになれば、また汚そうとはしない」。
そう指摘するのは、イエローチョーク作戦を考案した市環境企画課の柴田浩久主査(51)だ。
市内では飼い犬の登録数が年々増え、ふんの苦情も絶えなかった。イエローカードをふん近くに置いたこともあったが、カード自体がごみになる。費用や手間も掛かって、やがて下火になった。