璃奈「璃奈ちゃんボード『止まれ』」シ-ン
侑「……」
璃奈「璃奈ちゃんボード『強風注意』」カチッビュオオオオ!!
侑「うわっ!!」
璃奈「璃奈ちゃんボード『落石注意』」ピッドゴゴゴゴ!!
侑「天井から岩が!?」
璃奈「璃奈ちゃんボー
侑「ストーップ!ストップストップ!!」
侑「え……」
侑「…なにそれ?」
璃奈「璃奈ちゃんボード『SCP-910-JP』」
侑「それはさっき聞いたよ!」
侑「…」
侑「何その…えすしーなんちゃら」
璃奈「…SCP-910-JPは」
璃奈「SCP財団が保有するオブジェクトのひとつ」
璃奈「項目名はシンボル」
侑「うん……うん?」
璃奈「……」
璃奈「知ってる?SCP財団」
侑「いや…ごめんね知らないや」
璃奈「ざっくり言うと、世界の超常的なモノを集めて」
璃奈「保護、監視をする組織」
侑「ふーん……」
侑「で…そのー、えー…シンボルってのは…」
璃奈「…シンボルは一見するとただの道路標識」
璃奈「でも」
璃奈「こいつの最大の特徴は」
璃奈「標識部分が変化すること、加えてその内容に合わせた事象が発生すること」
璃奈「そして私は…」
璃奈「この性質を璃奈ちゃんボードに取り込むことに成功した」ドヤ
侑「……」
侑「あー…」
侑「なんとなく…なんとなくわかってきた」
侑「最初のやつは…」
侑「『強風注意』だから風が吹いて」
侑「『落石注意』だから岩が落ちてきた」
璃奈「そういうこと」
侑「ふーん、なるほどね」
侑「……え、どうやって?」
璃奈「だから、シンボルの性質を璃奈ちゃんボードにとりこ
侑「いやいや、そこが知りたいんだけど!?」
璃奈「…うーん、これは企業秘密」
璃奈「教えられない」
侑「そう…そっか」
侑「……」
侑「……ねえ」
侑「他にはないの?」
璃奈「もちろん」
璃奈「ある」
侑「ほんと!?見せて見せて!」ワクワク
璃奈「うん、じゃあ…」ゴソゴソ
璃奈「璃奈ちゃんボード『スリップ注意』」ス-...
侑「…てことは……」
侑「うわっ!!」ツルッベチャ
侑「……」
侑「…なるほどね」
侑「『スリップ注意』だから滑ったと…」イテテ
侑「…」ベチョ
璃奈「じゃあ次」
璃奈「璃奈ちゃんボード『動物に注意』」...トトトト
侑「!!」
侑「てことは!?」
侑「……いったい何の動物が…!」ワキワキ
バタン!!
あゆぴょん「……」
侑「…」
璃奈「…」
あゆぴょん「………あ…」
あゆぴょん「あゆぴょん…だぴょん……」
侑「………」
璃奈「………」
歩夢「......」
あゆぴょん「…な……」
あゆぴょん「なにか言ってよぉ……」
侑「………」
璃奈「………」
歩夢「...」
璃奈「………ありがとう歩夢さん」
璃奈「あ、間違えた、あゆぴょん」
ガチャ
謎の仮面の女「……」
あゆぴょん「え、もう終わり!?」
璃奈「うん、お疲れさま」
璃奈「ばいばい」
侑「………」
謎の仮面の女「おい、時間だ」グイッ
あゆぴょん「え、ちょ…」
あゆぴょん「侑ちゃん、ねえ!」グイグイ
歩夢「まだ…侑ちゃんが何も言って……」ズルズル
あゆぴょん「ゆうっ、ゆうちゃーん!!……」バタン
璃奈「……」
侑「……」
侑「……はっ」
侑「歩夢がかわいすぎて意識飛んでた」
璃奈(そんなことだろうと思った)
侑「……」
侑「まぁー…でも」
侑「なんとなくわかったよ、その…なんだっけ」
璃奈「シンボル」
侑「そう、シンボルの仕組み」
侑「というかタネ」
璃奈「…」
侑「璃奈ちゃんのことだから、なんか…ほんとに」
侑「常人には理解できないような技術でも使ってるかと思ったけど」テクテク
璃奈「…」
侑「あ、あった」ガサ
侑「最初の風はこの小型扇風機で…」
侑「…うまいこと隠してあるなあ」
侑「…」チラッ
侑「岩は天井にくっつけてたのを落としたのかな」
侑「例えば…くす玉みたいな感じで…」
侑「お、こんなところに怪しげな透明のテグスが」
璃奈「…」
侑「ツルツルしたやつは…っと」
侑「これ…ローションだよね」ベチャ
侑「たどってくと…ロッカー」テクテク
侑「ここだ!」ガチャ!
かすみ「あちゃー、バレちゃいました」
侑「となると…さっきの変な仮面の人はしずくちゃんかな」
しずく「まあ…流石にバレちゃいますよね」ガチャ
璃奈「うん」
侑「……」
侑「…璃菜ちゃんがまたとんでもないものつくったかと思って」
侑「びっくりしたよ」
璃奈「さすがの私でもこんなこと無理」
侑「もう…」
侑「なんだよー、1年みんなして」
しずく「…」
しずく「いやいや」
しずく「これには深い深い理由があるんですよ、侑先輩」チラッ
璃奈「……うん」チラッ
かすみ「え゛っ、かすみんに振るの!?」
侑「で、かすみちゃん」
侑「深い理由って?」
かすみ「えー、あーっと、うーんとですね…」
かすみ「……」
かすみ(…いやいや、そんな理由ないですよ!!)
かすみ(昨日りな子がシンボルの話をしてくれて…)
かすみ(なんとなーくこのドッキリを提案したら)
かすみ(何故か2人とも乗り気になっただけで……)
侑「……」
侑「じゅー、きゅー、はーち…」
かすみ「え゛!?」
かすみ「わわっ、ちょっと待って下さい!!」
かすみ「今!今面白い理由考えてますから!!!」
しずく「かすみさん、アイドルにはアドリブ力必須だよ?」
璃奈「ファンは待ってくれない」
かすみ「もう!ちょっと黙ってて!!うーんと…」
侑「なーな、ろーく、ごー…」
かすみ「あー、えーっと…」
侑「よーん、さーん、にー…」
かすみ「あああ…あ…あっあっ!歩夢先輩!歩夢先輩が!!」
璃奈「お」
しずく「歩夢さんが?」
かすみ「……侑先輩にドッキリしよって…む…無線で連絡してきて……」
かすみ「あゆ「むせん」ぱいだけに…」
璃奈「…」
しずく「…」
侑「…」
かすみ「…てへっ♡」
侑「うーん……」
璃奈「あー…」
しずく「2点だね、かすみさん」ニャン
かすみ「あ゛ーー!!!」ダンダン!
侑「あー、そういえば」
侑「歩夢はどうしたの、しずくちゃん」
しずく「えーっと、歩夢さんはですね…」
しずく「侑先輩のリアクションが無かったショックで」
しずく「保健室で寝込んでます」
かすみ(弱っ)
しずく「すごく落ち込んでましたから…」
しずく「侑先輩、あとで謝ってきてくださいね?」
侑「うーん、謝るってもなあ…」
璃奈「…」
璃奈「……」ルンルン
しずく「…璃奈さん、楽しそうだね」
璃奈「わかる?」
かすみ「もちろん!かすみんたちにはバレバレです!」
しずく「今日は特にね」
璃奈「うん……」
璃奈「…今日のドッキリ」
璃奈「しずくちゃんの変装と…かすみちゃんの悪戯スキルと…」
璃奈「私のボード」
璃奈「...」
璃奈「1年の力が集結した、すばらしいものだった」
しずく「えぇ…私の力、変装なの…?」
かすみ「かすみんのもちょっと納得しづらいんですけど」
璃奈「その…だから…」
璃奈「…ありがとう、しずくちゃん、かすみちゃん」テレ
しずく「…ふふ」
かすみ「…えへっ」
侑「…」ニコニコ
侑「いやー、でも楽しかったよ!」
侑「最初ほんとにびっくりした!」
侑「次も楽しみにしてる!」
璃奈「期待してて」ブイ
かすみ「次がある前提なんですね…」
侑「よし……じゃあちょっと歩夢のとこ行ってくる」ヨッコラセ
璃奈「あ、私も」
璃奈「歩夢さんに手伝ってくれたお礼言わないと」スッ
しずく「私も行こうかな」トンッ
かすみ「みんな行くんですね…」
かすみ「…!」
かすみ「あ、それならかすみんに良い案がありますーーーー
保健室
歩夢「……はあ」
ーーーーーーーあゆぴょん…だぴょん……
歩夢「きゅう…はずかしすぎる……」バタバタ
ガチャ
璃奈「……」
歩夢「あ、りなちゃん」
璃奈「…」
歩夢「……?」
璃奈「璃奈ちゃんボード『動物に注意』」...トテテテテ
バタン!
ゆうぴょん「……」
歩夢「…」
ゆうぴょん「ゆ…」
ゆうぴょん「ゆうぴょん!…だっ…だぴょん!!」
歩夢「……」
侑「……」
歩夢「………」
侑「……はっず」
歩夢「!!!!!!」ブッハアッッッッッ!!!
ゆうぴょん「うえぇ!?」
璃奈「…!?」
かすみ「わ゛っ!!歩夢先輩が鼻血出した!?」ガチャッ!
かすみ「どーしよしず子!!」
しずく「うわあ…これは凄い…」
歩夢「………」ドクドクドク
ゆうぴょん「ちょ、量やばっ!」
かすみ「とっ、とりあえず鼻になんか詰めましょ!!」ワタワタ
ゆうぴょん「歩夢っ、歩夢!!」ユサユサ
しずく「…ほんと凄いですね……辺り一帯に飛び散ってますよ……」
璃奈「…」
璃奈「!」
璃奈「………」
しずく「……璃奈さん?」
璃奈「…璃奈ちゃんボード『爆発物注意』」
かすみ「やっとる場合か!!」
おわり
これは危ないので「safe」認定ならずですね?
シャイガイにボードあげたいよね
微笑ましくて面白かった。この閉じ込めておけない可愛さはまさにketerクラス
収容違反ですね。
これからは私の家で収容し、保護します。
そしてインタビュー、実験、夜は添い寝です。
1個だけ1年が裏で仕掛けてないやつが発動してた
みたいなハッとする系怖い話かと思って読み返してしまった。良かったそんなことなくて