〜ある日の放課後〜
千砂都「っはい!10分休憩!」パンッ
夏美「ゔへぇ〜……キ、キツいですのぉ〜〜」
メイ「まだ……始まったばっかで……はぁ…はぁ…無、茶だってっ…けほっ……」
四季「……ふぅ…………ふぅ……………………」
きな子「……コ…コヒュ…コヒュッ…………」
〜10分後〜
千砂都「ねえ10分たったんだけど、このくらいでバテてたらラブライブ優勝なんて夢のまた夢だよ?」
メイ「ま、まってくださいよ、夏休み明けたばっかりで体がまだついていかないって…」
千砂都「あのね、知らないの?サニパさん達なんかこの程度は練習前に軽くやってるんだよ」
夏美「し、知らないですの……よそはよそ、うちはうち、Liella!はLiella!ですの」
千砂都「知らないじゃないんだよ、スクールアイドル始めたんなら強豪の練習メニューだって研究しておかないと」
メイ「で、でも」
千砂都「なに、私間違ったこと言った?」
メイ「あっ、いや…」
千砂都「ほらっきな子ちゃんなに寝てるの、そうやってサボってるヒマある?」
きな子「は………はいっ……………すぅ………」
四季「待って、きな子ちゃんは休ませたほうが…」
千砂都「あー四季ちゃんもそういう事言うんだ」
千砂都「はぁしょうがないか、きな子ちゃんちょっと外れてていいよ」
きな子「うぅ……面目ないっす……ぐす…」
千砂都「はぁ……じゃあやっていくよ」
ピコン
夏美「あ、ちょっと失礼、チャンネルのDMにメッセージが……」
千砂都「夏美ちゃん、練習中はスマホしまおっか?」
夏美「いやでも、我々とコラボしたいとの連絡が…」
千砂都「だーめ、練習中は練習に集中しなきゃでしょ?わかってくれるまでスマホは貰っておくから」
夏美「あっちょっと、返してですの〜!」
千砂都「わかってくれたらね、さぁ再会するよ」
千砂都「かのんちゃん達がいないからって気を抜かずにビシバシやっていくからね!」
〜練習終わり〜
きな子「げふっ……もうヘロヘロっす〜〜」
メイ「マジであの人やばいって……鬼かよ……」
夏美「オニナッツ〜〜👋……呼びましたの?」
メイ「呼んでねーよ、ベタなボケすんなって」
きな子「ちょっとメイちゃん?人にボケなんて言っちゃダメっすよ〜」
夏美「違いますの、そのボケはボケであって悪口のボケでは……って説明も野暮か」
四季「ふふっ、3人とも面白いね、漫才してるみたい」
メイ「っおい!私まで入れるな!」
四季「ごめんね、つい面白くって」
きな子「?」キョトン
夏美「はぁ…きな子のそういうところは羨ましいですの」
四季「きな子ちゃんはずっとそのままのきな子ちゃんでいて欲しい、メイもそう思うよね」
メイ「まぁ、天然でかわいいよな…………って話がズレてんだよ!」
きな子「そういえばきな子達はなんの話を……?」
メイ「だから千砂都先輩が鬼だって話!」
四季「でも本気でラブライブ優勝を目指すなら、あのくらい気合いを入れないとダメなのかも」
メイ「だとしてもだよ、特に今日なんかはきな子と夏美にやけに当たり強くなかったか?」
夏美「確かに、スマホ没収はやりすぎですの!」
夏美「没収のせいで先方に既読無視の言い訳と謝罪DMを送るハメに…し、信用がぁ……」
きな子「……でもきな子は、きな子が弱々だからいけないっす…だから千砂都先輩は悪くないっす!」
四季「きな子ちゃん………おいで」
きな子「えっ?…四季ちゃんなにを…だ、だめっす!汗臭いし、恥ずかしいっす〜〜」
メイ「あーもう、あったまきた!明日かのん先輩達に抗議してやる!」
夏美「そう!千砂都先輩の後輩いじめに徹底的に遺憾の意を表明しますの!」
旦那がいない時に旦那の連れ子をいじめる母親じゃん
いいぞー
メイ「そうだ!いじめっ子部長の千砂都先輩にもっと優しさを!」
夏美「ですのーーー!」
メイ「よし!じゃあ先導はお前に頼んだ!」
夏美「なんで私が!??」
メイ「いやほら、なんかそういうの得意そうだし…?」
夏美「そこでヘタれるなら言い出さないで欲しいんですの!第一ぶっきらぼうなオラオラ系キャラなら先輩にもっと噛み付くべきでは!?」
メイ「なんだよそのキャラって!そっちこそなんだよ邪神ちゃんみたいなキャラしやがって!」
夏美「はぁ!??それを言っちゃ戦争ですの!」
メイ「上等だよ!言っとくが私の方が先輩なんだからな!」
夏美「そんなの誤差の誤差、肝心なのは実力ですの〜〜!」
ワーギャーギャー‼︎
きな子「え〜なんで2人がケンカしてるっすか」
四季「落ち着いて、あれは多分2人の愛情表現だから」ナデナデ
きな子「そういうものっすか?」
〜廊下〜
千砂都「…………………」
千砂都「ふ〜ん、なるほどね」
千砂都「着替えが遅いから隠れて様子を見てみれば…」
千砂都「なるほど、なるほど……」テクテク
千砂都「いじめっ子部長ね」
千砂都「そんなこと言う子たちには、嵐のちぃちゃん部長がもっとかわいがってあげちゃうぞ〜……なんて………」テクテク
千砂都「いじめ、いじめかあ…………」
『近くに住んでるんでしょ』
『なんで知らないの?』
千砂都「………あれ、あれれ?」
千砂都「もしかして、私……いや、」
『これ、貰っておくから』
『あ〜泣いた〜』
千砂都「え、同じ……こと…………?」
『知らないじゃないんだよ』
『私間違ったこと言った?』
『サボってるヒマある?』
『スマホは貰っておくから』
千砂都「うそ………え」
千砂都「あ」
千砂都「あ、あ、あ…………」
千砂都「…」
千砂都「あーあ」
>>32
すみれ信者の千沙都叩き
もいい加減しつこいわ できない自分が悪いってのは程々にしないと潰れるぞきな子…
ふーんそっか、じゃあやんなくていいよ、休んでて
こんな感じでメンタル抉ってくる系のイメージある
〜翌日〜
メイ「今日は千砂都先輩遅いな」
夏美「まったく、自分であれだけ言っておいて全然なってませんの!」
きな子「まあまあ2人とも、千砂都先輩も大切な用事があるのかもしれないっすよ」
メイ「だとしてもさ、連絡もなしに30分だろ?今日も2年は先輩1人だけなのにこれじゃあキツいって…」
四季「そういうこと言ってるうちに、先輩来たみたい」
千砂都「…あ、ごめんね〜えへへ、遅れちゃった」
1年「「「「うぃっすーーー✌!!」」」」
千砂都「ひっ…」ビクッ
下手くそなアニメばかり作るからこういう天罰ssが生まれるんじゃい
四季「あれ、千砂都先輩どうかした?」
千砂都「い、いや?あの、みんながね?びっくりしちゃった……あははは」
きな子「かのん先輩達がこうやって挨拶してるのを見て、きな子達もやってみたかったっす」
メイ「ダメ……でした?」
千砂都「え、あ、全然大丈夫だよ、あっ、はい、うぃっす✌」
メイ「わぁ〜本物のうぃっすだ〜〜!!」キラキラ
夏美「落ち着きますの、昨日の勢いはどこにいったんですの」
千砂都「あ、えと、その、ごめんね?ちょっと部長会議で遅れて、待たせちゃったね、ごめんね」
きな子「いえ、先輩が謝ることでは……」
夏美「でも会議で遅れるならあらかじめ教えておいて欲しかったです、タイムイズマニーですの」
四季「ちょっと夏美ちゃん、あまりそういう言い方はダメ」
千砂都「ご、ごめんね、あの、私が気が利かなくて、そ、そうだ!昨日は夏美ちゃんのスマホ…取っちゃったから…はいこれ」
夏美「これは……たこ焼き?」
ただ曇るちぃちゃんが見たいだけのSSだからアニメのあれこれは一旦忘れてくれるとありがたいよ
千砂都「うん、あの、私のバイト先のお店がね、近くに出店だしてて……差し入れにって、くれて…」
きな子「お、美味しそうっす〜〜〜あの!きな子も後で食べてもいいっすか!?」
千砂都「っ……うん、いっぱい食べてね、えへへ」
きな子「ありがとうございます!!!!」
千砂都「あっあの、飲み物忘れちゃったから、その…買いに行って来ていいかな?」
四季「水分補給は大事、言ってきてください」
千砂都「四季ちゃん…ありがとうね、ちょっと走って行ってくるね、ごめんね」ダッ
メイ「そんなに急がなくても〜………行っちゃったよ」
きな子「どうしたんすかね、もぐ…今日の千砂都先輩?もぐもぐ…このたこ焼きおいしいっすよ」
夏美「私はみんなほど付き合いが長いわけではないけれど、今日はそんな変でしたの?」
メイ「確かになんか変だったよな…」
四季「いつもの覇気がなかった、今日の先輩は嵐というか…そよ風?」
メイ「そうそう、そんな感じだよ…どうしたんだろ」
きな子「でも、たこ焼きをくれたっす!」
メイ「あ、それだよ!いつもは練習後におやつを食べることはあっても練習前にはなかったろ?」
四季「そういえば……それになんだか私達に対しておどおどして何回も謝ってたよね」
夏美「それのなにが問題ですの?私達に対しての態度が軟化するのはありがたいだけですの」
メイ「でもさ、おかしいって絶対に……」
きな子「そう考えると、ちょっと心配っすね…もぐ」
面白いぞ
メイナッツときな四季の掛け合いありそう感地味にすごいと思った(小学生並の感想)
千砂都「はあっはぁっ………」タッタッタ
千砂都「……遅く…なっちゃった」
千砂都「待たせちゃうっ…また……みんなの嫌なことしちゃうっ……」ジワァ
千砂都「急がなくちゃ…………きゃっ」
ドンッ
恋「っと……千砂都さん?そんなに走ったら危ないですよ」
千砂都「ご、ごめんなさ……」
恋「いえいえ、私も前を見ていませんでした……あらお団子に糸くずが」ポンポン
千砂都「あ」
『でもアンタの持ってたこれ』
『罰として貰っておくから』
千砂都「あ、あ、あああ……」
恋「千砂都さん?少し顔色が悪いようですが、もしや先程どこか痛めたり…」スッ
千砂都「…………いやっ!!」パシッ
恋「な、なにを」
千砂都「………あ、いや、ちが、違うんです!あの、手を叩いたのは、あの、違くて、あ、と」ガクガク
千砂都「ごめんなさいっ…ごめんなさい……叩いてごめんなさい!ぶつかって、ごめ…んなさい!」
恋「落ち着いてください!私は怒ってなんて…」
千砂都「ゆるして…くださいっ…泣かないからっ……公園には…もう、来ないから…っ」
千砂都「わ、わ、わた、私が悪い…です!だから、髪、大事なものは、ゆるして……とらないで……ひぐっ…」
恋「…あの」
千砂都「ひぃっっ……あ、ごめんなさい…泣かないって……ぐすっ…泣かないからっ……あ、あ、いえ、泣きませんっ…からっ……あっ」ズズッ
千砂都「あははっ…ほらっ…泣いて、ないでしょ……あはっ……だから髪紐は…ゆるし、ゆ、ゆるしてください」ポロポロ
千砂都「…ご、めんなさい………下、向かないから……えへへへ、あ、えっと…へへ………」
恋「……千砂都さん」
千砂都「あ、はい、ごめんなさい、お返事…しなくて、え、と、ごめんなさい……あ、れ?」
千砂都「……………………れんちゃん?」
恋「はい、葉月恋です」ニコ
千砂都「えっと……恋ちゃんだけ?」
恋「はい、ここには私と千砂都さんだけしかいませんよ」
千砂都「え、でも、あの子達は……?さっきまで……あれ?」
恋「…ちょっとだけ生徒会室に行きましょうか」
千砂都「あ、はい…すぐにっ…たち、立ちます」
恋「ゆっくりで構いませんよ、お手を繋いでも良いですか?」
千砂都「はいっ……あ、ちがう、……うん」ギュ
いじめっ子恋ちゃんの伏線まで活用するとはたまげたなぁ
後輩にいじめっ子みたいに嫌なことしちゃったでこんなんなるなら、すみれに対してのそうだよがやらかしたって気付いたらどうなってしまうんだ
ちぃさい子はキューアグするに限るね!
ちぃだけに!
〜空き教室〜
千砂都「あの、恋ちゃん…ここは……」
恋「ずばり、私の機密基地ですっ!」
千砂都「秘密基地…え、学校なのに?」
恋「ふふっごめんなさい、冗談を言いました」
恋「ここはですね、かつての旧音楽学校時代に応接室として使われていた部屋…らしいです」
千砂都「へぇそうなんだ……あれ、勝手に入っていいの?」
恋「多分大丈夫です」
千砂都「多分って……」
恋「実は1人になりたい時は時々この部屋に来ていまして、それに空き教室は使わないと勿体無いですしね」
千砂都「恋ちゃんもそういうことするんだ…」
恋「私だって悪いことの一つや二つ嗜みますよ」
千砂都「なんか意外……あ、たしかに最初の頃は恋ちゃんすごく怖い顔してたもんね」
恋「それは言わないお約束です、でもそんな風だった私が今こうしているのは、千砂都さんをはじめ皆さんのおかげです…凄く感謝しているんですよ」
千砂都「えへへ、なんか照れちゃう」
恋「やはり千砂都さんには笑顔が一番似合いますね……あっそうだ、少しお菓子でも食べながらお話しませんか?」
千砂都「え、でも……私すぐ戻らなきゃ」
恋「ダメです、今は千砂都さんと離れたくありません」
千砂都「でも、1年生のみんな、ま、待ってるし」
恋「皆さんには私から連絡を入れておきますから、千砂都さんは私だけ見ていてくださいな」
千砂都「わ、わたくしだけっ?…あはは、なんか告白みたい……」
恋「私は千砂都のことが大好きなので、ある意味では告白かもしれませんね」
千砂都「えっ?も、もう冗談ばっかり…あんまりからかわないでよぉ…」
恋「ふふっそれはどうでしょうね?」
恋「さて、お茶とお菓子を持ってきますから、千砂都さんはしばらく待っていてください」
千砂都「うん………あ、あの、恋ちゃん」
恋「どうかしましたか?」
千砂都「……こうやって迷惑かけてる私が言うのも、その、変だけど……生徒会のお仕事って大丈夫?」
千砂都「しばらくお休みしてたのって生徒会が忙しいからだった……よね?」
恋「ああそれですか、生徒会の方なら問題ありませんよ」
恋「選挙の取りまとめも去年の資料でなんとかなりそうですし、実際のところ生徒会長って暇なんですよ」
千砂都「そっか、それなら安心だよ、うん」
恋「それでは行ってきますね」
千砂都「あっ、い、いってらっしゃい」
〜廊下〜
スッスッ トゥ…トゥルルルルルルル
「もしもし」
恋「すみれさん、今から少しよろしいですか?」
「そうね……あんまり時間もないし、10分くらいまでならいいわよ」
恋「ありがとうございます、では要件だけ」
恋「今すぐ学校に戻ってきては頂けませんか?」
「はあ!??無理に決まってるじゃない!商工会との打ち合わせもう始まるんだけど!?」
恋「その無理を承知でお願いしています」
「えぇ、いったい何があったのよ……」
恋「電話口ではその……言えません、ですので詳しくは学校でお話しをします」
「………………ねえ、もしかして千砂都か1年生に何かあったの?」
恋「はい、一言だけ言うなら…千砂都さんがピンチとだけ」
「オッケー、すぐ戻る」
恋「あ、ありがとうございます!」
「たぶん10分くらいでそっちに着くと思う」
恋「はい、お願いします、そうそう車には気をつけて帰ってきてくださいね」
ピッ
恋「次は…」
〜屋上〜
きな子「千砂都先輩、まだっすかね……」
メイ「遅い…やっぱり心配だな……」
四季「探しに行く?」
メイ「そうだな、夏美はどうする?」
夏美「うーん、夏美は遠慮しておくですの」
メイ「は?お前は先輩のこと心配じゃないのかよ」
夏美「それは心配ですの!でもすぐ戻って来るって言ってましたし、入れ違いになったらことですの」
きな子「それは……そうっすね…」
メイ「でもどうすんだよ、このままじゃ練習できないぞ」
四季「それなら先輩のスマホに連絡を入れてから探しに行くっていうのは?」
メイ「そうだな、そうするか」スッ
メイ「………なあこれ、グループと個人どっちに連絡を入れたらいいんだ……」
夏美「そんなの決まってるんですの……………あれ」
四季「そういえば私達、千砂都先輩と個人でトークしたことあったっけ…」
きな子「あ…」
メイ「私はないな」
四季「夏美ちゃんはある?」
夏美「あると思うんですの?」
メイ「私達……千砂都先輩と練習以外であんまり絡んだことなかったな……」
きな子「うう……きな子は…きな子はぁ……」
ピロンッ ピロンッ ピロンッ
きな子「ひょわっ!!」
四季「もしかして千砂都先輩?」
きな子「いえ、恋先輩っす」
夏美「なぜ恋先輩ですの……で、先輩はなんと?」
きな子「えっと、千砂都先輩はお腹が痛くなったから保健室で休んでるらしいっす」
メイ「ほ、保健室!?い、今すぐお見舞いに!」
きな子「待つっす、まだ続きが」
きな子「先輩のことは心配いらないから、きな子達には一旦練習を止めて部室で待機していて欲しいって」
夏美「それなら丁度よかった、溜まってたダンス動画の編集をしたかったところですの」
メイ「なんだよ丁度よかったってのは、夏美は先輩がどうなってるか心配じゃないのかよ!」
夏美「その話はさっきもやりましたの!でも居場所もわかって恋先輩から指示もある、だったら今できることをやった方が賢明だと言う話を」
メイ「そうじゃないだろ!そうじゃ!」
夏美「な〜にを熱くなってますの?今ケンカしたら千砂都先輩が治るんですの?」
メイ「夏美!!!!」
四季「メイ、ストップ」
メイ「止めるな!」
四季「見て」スッ
メイ「何を見るんだよ………….あ」
きな子「けんかは…….けんかはだめっす…」ウルッ
四季「きな子ちゃん大丈夫、メイも夏美ちゃんも千砂都先輩が心配なだけだから……ね?」ナデナデ
メイ「………ああ」ギュー
夏美「全くきな子は…」ギュー
きな子「ふたりともお……」
夏美「……四季も早く混ざるんですの」
四季「え、私は」
きな子「四季ちゃんはイヤっすか?」ウルウル
四季「……𝑵𝒐 𝒘𝒂𝒚」ハグッ
〜商店街〜
すみれ「かのん、可可」
かのん「あ、電話終わった?」
すみれ「待たせたわね、それで2人にお願いがあるの」
可可「すみれが可可達にお願い…?」
かのん「すみれちゃんがそういうこと言うのってなんか珍しいね、あっお金は無いからね」
すみれ「違うわよ、その…打ち合わせは2人だけで行ってほしいの」
可可「何を言ってるんデスか!今日は重大なお話しになると言っていたでしょう!」
すみれ「悪いとは、悪いとは思ってるわ」
可可「すみれ!ちゃんと可可のわかるように説明しやがれデス!」
かのん「まあまあ可可ちゃん……ねえすみれちゃん、さっきの電話でなにかあったの?」
すみれ「ええ、どうしても学校に戻らなきゃいけない理由ができたの」
かのん「それはイベントの打ち合わせより大事なこと?」
すみれ「なにより優先しなきゃいけないことよ」
かのん「わかった、行ってきて」
すみれ「かのん……!」
可可「……すみれの顔を見る限りふざけた理由ではなさそうデスし……まあ許してあげマス」
すみれ「可可も…ありがとうね」
可可「その代わり、後でこれをやりたかった、やりたくなかったなどと言うのはなしデスよ」
すみれ「それについては、はいこれ」
かのん「なにこれ…….資料?」
すみれ「今回こちら側から提案したかった演出の草案よ、印がしてあるのは何としても通したい案だからお願いね」
可可「なんだかちゃっかりしてマスね」
すみれ「ちゃっかりじゃなくてしっかりしてるのよ」
かのん「こっちは任せてよ、どんな事情かわかんないけどすみれちゃんも頑張って!」
すみれ「かのんありがとう、信頼してるわよ」
可可「ふん!用が済んだのならグソクムシはとっとと学校に帰るデス!」
すみれ「ええ、そうさせてもらうわ」
可可「……………请尽力而为 」ボソ
すみれ「可可、谢谢 」ダッッ
可可「なぁっ!」
〜学校 廊下〜
すみれ「恋!」
すみれ「……はぁっ…はあっ…おまたせ」
恋「走って来たんですか……はい、ハンカチをどうぞ」
すみれ「ありがと、明日洗って返すわ」
恋「お気遣いなく、あの…急に呼び戻して申し訳ありません」
すみれ「私のことはいいから、早く説明して」
恋「あ、はい、実は先程、千砂都さんが……
すみれ「なるほど…話を聞く限りじゃ普通のことじゃないわね……心配だわ」
恋「はい、まだ詳しく聞けてはいないのですが、おそらく……その、以前千砂都さんから伺った…」
すみれ「小さい時のことね」
恋「ええ、そのことが関わっているはずです」
すみれ「状況的に1年生と何かあったってのが原因みたいだけど……あの子達はいじめとかするタイプじゃないわよね」
恋「そうですね、そんなことは考えられません」
すみれ「まあここは双方の話を聞くしかないか…」
すみれ「ところでアンタ生徒会は?選挙と次期生徒会の体制作りで忙しいって言ってたじゃない」
恋「正直、他のことをしている余裕は余りないですね」
すみれ「だったら、あとは私と後で合流するかのん達に任せて恋は仕事をしてきなさいよ」
恋「それは無理ですね、逆にすみれさんが私の立場だったら後は任せたなんて言えますか?」
すみれ「それは無理ね………でも、実際仕事はあるわけでしょ?どうするのよ」
恋「心配には及びません、生徒会のメンバーに頭を下げて私の分の仕事は明日の朝一でやると話をつけてきました」
すみれ「大変ね、生徒会長さん」
恋「いえいえ、仲間のためならこのくらい、私の頭なんて何回でも下げますよ」
すみれ「ふふっ頼もしいわね」
すみれ「……よし、私は1年の話を聞くってことで良いのかしら?」
恋「ええ、部室にいると思いますのでよろしくお願いします……私は千砂都さんとお話しを」
すみれ「それじゃあ部室に行くわ、千砂都のことは頼んだわ」
恋「はい……あっ、できる限り穏便にお願いしますね」
すみれ「わかってるわよ」
無理を承知ですみれに戻ってきてって言うレンレン1人で突っ走ってた頃より成長してるし、無理って言っててもちぃがピンチって聞いた瞬間何より優先しなきゃいけないことだってなるすみれかっこいい
すみれがマジなのが分かって深く聞かずに送り出すクーカーもすみれを信頼してていい
千砂都のことなのに恋がかのんではなくすみれを呼んだ理由も何かあるのかな
日本語だと素直になれないのに中国語でデレる可可好き
アニメかのん「学校に忘れ物したから戻ったら偶然恋ちゃんとすみれちゃんの会話を聞いちゃった」
〜空き教室〜
恋「すみません、お待たせしました」ガチャッ
千砂都「ひっ……れ、恋ちゃん、おかえり」
恋「……ただいま戻りました」ニコ
千砂都「あ、あの、結構時間かかったね、あ、ちが、これはね、文句を言ってるわけじゃなくって」
恋「大丈夫、わかっていますから…大丈夫です」
恋「あのですね、秘蔵のお菓子を持ってこようと思ったのですが、うっかり隠し場所を忘れてしまいまして…それが理由です」
千砂都「そ、そうなんだ、よかった……もう帰ってこないかと」ポツリ
恋「行ってきますと言ったのですから、ただいまを言いに帰ってきますよ」
千砂都「そうだよね、そっか、そうだもんね」
恋「でも遅くなって心配させてしまいましたね……おや、まだ少し目が腫れて……」ジッ
千砂都「っ、あ、いや、へへ、大丈夫だよ」
恋「……」
恋「そうですか、大丈夫なら良かったです」
千砂都「うん」
恋「あの、千砂都さん…お茶をする前に聞いておきたいことがあるのですが」
千砂都「な、なにかな…?」
恋「廊下の時もですが、先程から私の顔を見るたびにお顔がこわばりますよね?」
恋「もしよければその理由を話してはもらえませんか?」
千砂都「あっ、ご、ごめんね、あのね、恋ちゃんをね、いや、嫌な気持ちにさせたよね、ごめんねっ」
千砂都「嫌な気持ちにさせ、る、ね?つもりじゃ…」
恋「いえ、怒っているわけでは……ただ私が千砂都さんの心を乱しているのならば、この場から消えるべきではと思いまして」
千砂都「ち、ちがうよ!ちがうの!……恋ちゃんは悪くないの……私がだめなの…」
恋「私がダメ…とは?」
千砂都「えっと、恋ちゃんが……」
千砂都「…えっと、えっとね……れ、恋ちゃんが……ね」
恋「ゆっくりで構いませんよ」
千砂都「ありがとう……あの、似てるの……昔、意地悪してきた子に……髪型とか雰囲気とかが…」
千砂都「し、失礼だよね、恋ちゃんからしたら、あ、知らない人に似てるって言われて…怯えられて…ご、ごめんね」
恋「そういう訳でしたか……では」シュル
千砂都「え、なにをしてるの?」
恋「髪型が似ているのですよね?それならば私の髪型を変えて雰囲気も変えようかなと」
千砂都「い、いいの?で、でも恋ちゃんいつもポニーテールだし……本当にいいの?」
恋「髪を切るわけでもないですし、髪型を変えるくらいなんてことないですよ」
千砂都「でも、でも…お母さんが元気だった時からこだわりだって……」
恋「ふふ、この間撮ったPVでも髪型交換をやったではないですか、これはただのイメチェン……そう、女の子の嗜みですよ」
千砂都「……恋ちゃんは、優しいね」
恋「それほどでも…あっ、千砂都さん!」
千砂都「は、はいっ」
恋「せっかくですし髪のセットをお願いしてもいいですか?」
千砂都「私が、恋ちゃんの髪を…?」
恋「はい、実は一度千砂都さんのまんまるお団子をやってみたくって……やっぱりダメですか?」
千砂都「う、ううん!やらせて!」
恋「お願いしますね」ニコッ
恋「わあ……かわいいです……!」
千砂都「えへへ、恋ちゃんは髪が長いからお団子はおっきく、垂らす髪は軽く編んでみたんだ!」
恋「千砂都さん、私をこんな素敵にしてくださって……ありがとうございます……」
千砂都「ううん、私の方こそありがとう」
恋「なんのことです、私はただイメチェンしたかっただけですけれど?」
千砂都「そっか、そうだったね…でもありがと」
恋「ふふっ、ではありがとうをたくさん貰ったところで、お茶の時間にしましょうか」
ちぃちゃんが過去のフラッシュバックするところが00年代のエロゲーを思い出すな
〜部室〜
きな子「でもほんと四季ちゃんってばスタイル抜群で羨ましいっす〜〜」
四季「𝒕𝒉𝒂𝒏𝒌𝒔…きな子ちゃんも十分スタイルいいと思うよ、もっと自信を持って」
きな子「き、きな子なんて、都会の女の子に比べたらぜんぜん……田舎者体型っすもん」
メイ「まったく、よく言うよ……はぁ……」
夏美「なにため息なんかついてるんですの」
メイ「なにって夏美ならわかるだろ、この私のなんとも言えない複雑な気持ちがさ」
夏美「ん?……………あぁ…胸のことを」
メイ「これでも気にしてんだよ、中学から四季と一緒だろ?あいつを見てるとこう……なんというか……こう………」
夏美「ぷっ……確かに…….ぷふっ……」
メイ「わ、笑うなよ!自分だってちんちくりんのくせして!」
夏美「ざ〜んねん、このCEOオニナッツ、身長はなくとも出るとこはしっかり出てますので♡」タユンッ
メイ「きっ!」
四季「どんまい」ポン
メイ「し、四季〜〜〜〜〜!!」
ガチャッ
すみれ「ちょっと失礼、みんないるかしら」
夏美「あっ、すみれ先輩」
4人「「「「おつかれさまです(の)」」」」
すみれ「おつかれ、お楽しみ中ごめんなさいね」
きな子「いえ……あれ、すみれ先輩って今日は商店街に行ってるんじゃなかったっすか?」
すみれ「ええ、そうだったんだけど少し事情があって帰ってきたの」
メイ「事情ですか……もしかして千砂都先輩?」
すみれ「正解よ、ちょっと体調が悪いって聞いたから心配でね」
四季「そうだったんだ、でもなんで部室へ?」
すみれ「あー……それはね……そうそう、アンタ達何か千砂都のことで気づいたことなかった?」
夏美「何か………ですの?」
すみれ「あの子に体調不良の兆候があったかどうか知りたくって、少しでも気づいたことない?」
きな子「特には……………………あっ」
すみれ「なに、なにかあったの?」
きな子「い、いえ……その……」
すみれ「大丈夫よ、なんで気づかなかったんだーなんて怒ったりはしないから」
きな子「あの、今日は練習が始まる前から様子が変だったっす」
すみれ「変?」
四季「はい、なにかに怯えてるような感じで……すごく腰が低かったというか………卑屈?」
メイ「四季が言ったみたいな感じで私達に何回も謝ってました」
すみれ「うーん、授業中なんかは特に気にならなかったけど……それは確かなの?」
夏美「間違いないかと、明らかに変でしたの」
すみれ「そう…………ふむ…」
すみれ「あの、念のため聞いておきたいことがあるんだけど……いい?」
四季「𝑵𝒐 𝒑𝒓𝒐𝒃𝒍𝒆𝒎」
すみれ「アンタ達……千砂都に、その……嫌がらせとかやってないわよね?」
メイ「はぁ、なんだよそれ!…なんで私達がそんなことやらなきゃいけないんですか!」
すみれ「あ、ごめんね、念のため聞いただけだから」
夏美「そういう疑われ方は気分がよくないですし、第一いじめられたのはこちらの方ですの」
すみれ「え、それはどういう…」
夏美「昨日は限界だって言っても無理やり練習を続けさせられ、反論すれば圧力をかけられ、挙句の果てにはスマホまで奪われたんですの!」
メイ「お、おい夏美」
夏美「そのせいで先方の信頼も損なわれて、きな子だって泣かされたんですの」
きな子「いや、そんな…あれはきな子が…」
四季「ううん、きな子ちゃんは悪くないよ、誰も悪くない」ナデナデ
すみれ「あーなんとなくわかってきたかも」
メイ「どうしたんですか?」
すみれ「いや、こっちの話……それでさ、もしかしてその話を昨日どっかで話してた?」
メイ「は、はい部室で…」
夏美「いじめっ子部長に抗議する話し合いをしてましたの、メイが」
メイ「ちょっと待て!ここにきて押しつけんなよ、お前だって同罪だろ!」
すみれ「ストップ、そこで揉めない」
メイ「あ……すみません」
すみれ「話をまとめると千砂都への愚痴を部室で話してたってことよね?」
夏美「そうですの、それと愚痴ではなく正当な…」
すみれ「OK、理解したわ……話してくれてありがとうね」
きな子「あの……千砂都先輩の具合が悪いのって……もしかしてきな子達の…」
すみれ「違うわよ、偶然よ偶然」
すみれ「私はちょっと気になったから聞いただけでそこに意味はないったらないのよ」
四季「そう…ですか……」
すみれ「心配ないわ、ところでさっきは賑やかだったけどなんの話してたの?」
メイ「きな子が四季のスタイルが羨ましいって言い出して…」
すみれ「確かに可可も言ってたわよ、四季は1年生なのにスタイルが超高校級デスって」
四季「可可先輩が………それは…照れる……」
きな子「でもすみれ先輩もめちゃくちゃスタイルいいっすよね……やっぱりショウビジネスの効果っすか?」
すみれ「そんな健康食品みたいに……でも実際スクールアイドル始めてから一層意識してはいるわね」
メイ「へえ……すみれ先輩さすが……」
すみれ「ならちょうどいい機会だし、美脚マッサージとか簡単なストレッチなんかやってみる?」
夏美「び、美脚ぅ!やります!やりますの!」
きな子「きな子もすらっとしたいっす!」
四季「メイもやろ?」
メイ「いや、私は別に…」
すみれ「……バストアップの効果も期待できるわよ」ボソッ
メイ「や、やります!」
すみれ「ふふっじゃあ今から平安名すみれ先輩のボディメイク講座、元気に始めるわよ!」
すみれ「すぅ……ギャラクシー!」
4人「「「「ギャラクシー…?」」」」
ただただ良い先輩で草
そしてナッツの空気の読めなさで話が進むのいいな
どのキャラも「そうそうこういう子なんだよこの子は!」って思えるような言動をしてて読んでて嬉しくなる
ここがスーパースターの避暑地か😭最近辛かった心が緩和されてく・・・
すごい面白い
ちぃがいじめられてた側からいじめる側に回った…?と病むというテーマが素晴らしい
すでに言われてるとおり、各キャラの言動も解釈一致してて楽しい
あと四季の英語台詞のフォントじわじわくるw