お前らウルファーの事も愛してるらしいぞ!良かったな!
https://qjweb.jp/feature/58235/?mode=all ファンは「優しい近所の人」のように感じていた
――なるほど。そういう方々とコミュニケーションを取る機会はあったのでしょうか?
後藤 ありましたね。手紙をくれる方や、その時ハマっているお菓子をくれるファンの方がいたり……。なんか親切な近所の人みたいな感覚で接していましたね。「みんな、優しいな」って(笑)。
私自身、もともとの性格が世話焼きなのもあって、ファンの方と感覚が近かったんだと思います。だから「今、こう思ってくれてるのかな」って信頼しきっていました。
――想像しているよりも、かなり身近な存在に感じていたんですね。
後藤 当時、地方移動があるときは前日にチケットをもらって、車内で集合するケースが多かったんですけど、私、電車とか飛行機とか全然わからなかったんですよね。
それで東京駅や上野駅で迷っているときに「真希ちゃん、こっち!」ってファンの方にホームの場所を教えてもらったこともありました。
モー娘。時代「2ちゃんねる」を見ても傷つかなかった
――モーニング娘。時代にSNSがあったとしたら、どうだったと思いますか?
後藤 どうなんですかね。でも、当時はSNSはないけど2ちゃんねるがあって、私はよく見ていましたよ。
――え! 見ていたんですか?
後藤 はい。「なんか悪口やデマが書かれてんな〜」「違うのにな〜」って思いながら。結構ほかのメンバーも見ていたんじゃないかな?
――見ていて気持ちが落ち込んだりしないんでしょうか?
後藤 全然、気にしていませんでしたね。むしろ同じ話題で停滞していると「もっと会話広げて!」って思ったくらい(笑)。
――全然気にせず過ごせたのは、なぜなんでしょう?
後藤 うーん……表向きの顔と、普段の顔を使い分けてなかったからですかね。私ってどこにいても、今話している感じのそのまんまなんです。言いたいことは言っちゃうし、隠すこともないから、事実と違うことを言われていても、あまり真剣に受け止めない。だから、傷つくこともなかったんですよね。
アイドルだからって、キラキラしなくてもいい
――アイドル時代は、表向きの顔で過ごそうと思ったことはなかったのでしょうか?
後藤 なかったと思います。無理に笑顔を振り撒いたところで、何があるんだろうって不思議に思っていました。
――まわりのメンバーを見て、影響を受けるとかもなく?
後藤 いつも笑顔で元気なメンバーを見て「すごいな〜」って思うことはありました。ただ、私は自分のスタンスでいた気がします。
――そうだったんですね。
後藤 でも、ライブをしているときは笑っていたと思います。それはファンの方々とのやりとりが本当に楽しかったので。そういうふうに「自然に笑顔になれるときに、なれたらいいや」と思っていました。
――そのことについてまわりから何か言われることはなかったのでしょうか?
後藤 何を考えているのかよくわからない、笑顔が少ない……いろいろ言われてましたね(笑)。
――想像以上に言われていたんですね……。
後藤 あと、笑顔ではないんですけど、アイドルって前髪にうるさいんですよ。だから、みんな目が見えるくらいの長さに切ってスプレーでバーって固めていて、私も「もう少し短くしなさい」って言われることがありました。
でも、自分のお気に入りの前髪の長さを貫いて、それをわさわさ振るスタイルを貫いていましたね。だって、ダンスでめちゃくちゃ動いているのに、前髪だけ動かないのって不自然かなと思って。
――確かに(笑)。でもまわりの意見を気にせずに、自分を貫けたのはなぜだったんですか?
後藤 自分でおかしいと思うことはしなかっただけですね。そしたらある日、事務所の社長に「お前はそれでいいよ」って言われたんです。そのときに「そうだよね! それでいいよね」と自信を持てたのを覚えています。