相談者:ももさん・未婚・年齢不明
森林さん初めまして。いつも楽しく拝読しています。
さて私の相談なのですが、ずばりセックスにおいて「積極的になられると萎える、嫌がられた方が燃える」という彼氏についてです。
この間のセックスで初めて彼氏が挿入前に萎えてしまいました。まあ半年も付き合っていれば飽きもするか、仕方ないと割り切って明るくフォローしその場は収めました。しかし翌日二人で飲みに行った際、冒頭のセリフを彼から聞かされショックを受けました。
思い返してみると、そのセックスで私は酔っていたのもあっていつもよりノリノリだったような気がします。私の振る舞いのせいで萎えたんだと言われたようでつらいです。
今後いちいち嫌がるような演技をしなければならないと考えると私がセックスを楽しめなくなりそうだし、そんなことするくらいなら一生セックスなしでいいと思ってしまいます。彼を傷つけずに、私もこれ以上傷つかないようにするにはどうしたらよいでしょうか。
森林の回答
例えばこんな男がいます。食べログで高評価だったり、ミシュランの星を獲得しているレストランをいっぱい知っていて、デートのたびにそういったお店に連れていってくれます。ぐいぐい引っ張っていってくれる頼りがいがある彼氏です。
ただし暗黙の了解として、連れていってもらった彼女は「こんな素敵なお店初めて、今まで食べた料理の中で1番美味しい!」と褒めちぎらなければなりません。もしその言葉がないと機嫌が悪くなり「礼儀がなってない」と小言を言うか、2度目ならデートの途中で帰ろうとします。
この決まりを忘れるだけならまだしも、「ここ何回も来たことある。シェフと知り合いだから、私の名前出せば裏メニュー出してくれるの。声かけてくるね!」なんて言った日には笑い話では済まなくなります。
リードしたい男心をズタズタに傷つけられた彼氏は震えながら「そ、そ、そうなんだっ、裏メニューって残り物で作る残飯だよね。店にいいように利用されてるんだよ」と嫌味を言い、その日の夜には「君とは価値観が合わない、別れよう」とLINEしてきます。さらに周りには、「育ちが悪いから別れた」と言いふらす始末です。
ももさんだったら、こういった男と付き合っていけますか? 自分のプライドを守るために、彼女に自分の流儀を押し付けてくる男です。万が一、その流儀が彼女の楽しみや快適さと対立するようなら、彼女に折れるよう悪気なくプレッシャーをかけてくるのです。女は男を立てるもんだと。
これは、レストランを探してくれたことや、ご馳走してくれたことに対し「ありがとう、ごちそうさまでした」と感謝の気持ちを伝える礼儀の話ではありません。2人で一緒に楽しむか、片方の満足の為にもう一方が我慢を強いられてもいいか、という利己か利他かの心持ちの話です。
利己的な人の多くは、自分がエゴイスティックになっている自覚がありません。自分と相手が別の人間であり、感性も感情も欲望も違うという分別がないので、自分の満足と相手の満足が一致していると錯覚しています。
ももさんの彼氏が、「積極的になられると萎える、嫌がられた方が燃える」と言えてしまうのは、自分の満足を優先したいのはもちろん、自分が満足すればももさんも嬉しいでしょと決めつけているからです。
コミュニケーションの観点から言えば、自分の考えていることや希望を伝えなければ相手には伝わりませんから、言葉化することは大切です。ただしそれは、伝えた結果、相手に落ち度があると責めることになっても仕方なしとすることまでもがセットになっているわけではありません。
ここに、利他の心が持ち込まれると、相手の希望を尊重するあまり自分を悪者にするという自己犠牲心を発揮しすぎて、自己否定に陥ります。
続く
以下ソース
https://joshi-spa.jp/1019022
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さて私の相談なのですが、ずばりセックスにおいて「積極的になられると萎える、嫌がられた方が燃える」という彼氏についてです。
この間のセックスで初めて彼氏が挿入前に萎えてしまいました。まあ半年も付き合っていれば飽きもするか、仕方ないと割り切って明るくフォローしその場は収めました。しかし翌日二人で飲みに行った際、冒頭のセリフを彼から聞かされショックを受けました。
思い返してみると、そのセックスで私は酔っていたのもあっていつもよりノリノリだったような気がします。私の振る舞いのせいで萎えたんだと言われたようでつらいです。
今後いちいち嫌がるような演技をしなければならないと考えると私がセックスを楽しめなくなりそうだし、そんなことするくらいなら一生セックスなしでいいと思ってしまいます。彼を傷つけずに、私もこれ以上傷つかないようにするにはどうしたらよいでしょうか。
森林の回答
例えばこんな男がいます。食べログで高評価だったり、ミシュランの星を獲得しているレストランをいっぱい知っていて、デートのたびにそういったお店に連れていってくれます。ぐいぐい引っ張っていってくれる頼りがいがある彼氏です。
ただし暗黙の了解として、連れていってもらった彼女は「こんな素敵なお店初めて、今まで食べた料理の中で1番美味しい!」と褒めちぎらなければなりません。もしその言葉がないと機嫌が悪くなり「礼儀がなってない」と小言を言うか、2度目ならデートの途中で帰ろうとします。
この決まりを忘れるだけならまだしも、「ここ何回も来たことある。シェフと知り合いだから、私の名前出せば裏メニュー出してくれるの。声かけてくるね!」なんて言った日には笑い話では済まなくなります。
リードしたい男心をズタズタに傷つけられた彼氏は震えながら「そ、そ、そうなんだっ、裏メニューって残り物で作る残飯だよね。店にいいように利用されてるんだよ」と嫌味を言い、その日の夜には「君とは価値観が合わない、別れよう」とLINEしてきます。さらに周りには、「育ちが悪いから別れた」と言いふらす始末です。
ももさんだったら、こういった男と付き合っていけますか? 自分のプライドを守るために、彼女に自分の流儀を押し付けてくる男です。万が一、その流儀が彼女の楽しみや快適さと対立するようなら、彼女に折れるよう悪気なくプレッシャーをかけてくるのです。女は男を立てるもんだと。
これは、レストランを探してくれたことや、ご馳走してくれたことに対し「ありがとう、ごちそうさまでした」と感謝の気持ちを伝える礼儀の話ではありません。2人で一緒に楽しむか、片方の満足の為にもう一方が我慢を強いられてもいいか、という利己か利他かの心持ちの話です。
利己的な人の多くは、自分がエゴイスティックになっている自覚がありません。自分と相手が別の人間であり、感性も感情も欲望も違うという分別がないので、自分の満足と相手の満足が一致していると錯覚しています。
ももさんの彼氏が、「積極的になられると萎える、嫌がられた方が燃える」と言えてしまうのは、自分の満足を優先したいのはもちろん、自分が満足すればももさんも嬉しいでしょと決めつけているからです。
コミュニケーションの観点から言えば、自分の考えていることや希望を伝えなければ相手には伝わりませんから、言葉化することは大切です。ただしそれは、伝えた結果、相手に落ち度があると責めることになっても仕方なしとすることまでもがセットになっているわけではありません。
ここに、利他の心が持ち込まれると、相手の希望を尊重するあまり自分を悪者にするという自己犠牲心を発揮しすぎて、自己否定に陥ります。
続く
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