
Q 文科省の前次官がいろいろ告発されていますが、彼が言っているのは政官関係で「文科省なんか首相官邸からみたら蛇ににらまれたカエルだ」と、
つまりものが言えなかったのだと今になって告発している形をとっています。おかしいと思えば主張すればいいというのはそうですが、しかしながら
次官をやめたからこそそういう告発ができるという面もあるのかもしれない。言い分がいろいろ食い違い、そのままになっているのが国民に不信感を
与えている。野党は閉会中審査や臨時国会を早く開くべきだと主張していますが、そういう形をとってより詳しく説明することは考えませんか。
A まさに、私も何回も申し上げておりますが、次官であるからこそ、事務方のトップでありますから、もしそういう疑問点があればそこで議論を
するのは当然のことであろうと思いますね。会社においても、社論について議論するときに政治部長であるからこそ部長として発言するんだろうと思いますね。
で最終的に議論が決まった。でも会社をもし辞められたあとに実はこうすべきだったというのは、その時に言うべきだったということ、これはどんな
社会であっても当然のことであろうと。
議論が封じられているわけではないですし、これはさまざまなレベルで、課長補佐レベル、課長レベル、あるいは局長レベル、そして場合によっては次官、
あるいは大臣が議論することはよくあることでありますし、私のところにくることもあったわけですから、大臣とともに。当然そこで間違っていると考える
のであれば間違っていますと、こう議論すべきではないかと、こういう議論というのが全くないかといえばそんなことなくてですね、私のところで、これは
こう思いますという議論というのはよくあるわけでありますし。特に「総理の意向」というのは確かにですね、「総理の意向」という言葉を使われることはあるんですね。
Q 官僚の方が使ったりされるということですか。
A あとそれは官僚だけでなく政治家もですね。で、私が確認される場合もよくあります。多くの場合は実際違う内容が多いんですね、違うと思っている
からそう来ているんだと思いますよ。ですからそれはしっかり議論してくださいと、それはまさにそちらで議論してくださいと、あるいは事務的にちゃんと
つめてくださいということですね。であとまた実際に私が全体として指示はしていますよ、ということはありますから、それはそういう意味においては、
まずそこでしっかりとやっぱり議論していく、あるいはそういう議論を積み重ねてきて今までの特区はいわば認定されてきたということではないかと。
簡単に決まるものであっては、特区としては、国家戦略特区として突破口を開いていこうというところにはそもそもなって(いない)、国家戦略特区と
いう仕組みをつかうことにはそもそもならないんだろうと、こう思っています。
Q そうしますと、今回政官関係、政治と官僚の関係というものも随分問われたと思うが、官僚のそんたくといいますか、首相は実はそう考えていないのに
「総理の意向だ」と言う。官僚に限らず政治家もとおっしゃいましたが、官僚がそんたくして進めるというのがちょっと行きすぎているとも感じますか。
A 私がいったのは、そんたくしてというよりも、自分の考え方を通すために、それはそういう意向ですよということはあると。これは別にこの世界だけ
ではなく一般の社会でもよくあることなんだろうとこう思うわけでありますけども。しかしそれはですね、いわば政治レベルにあがったのであれば政治
レベルで確認していただければいいことではと思う。
Q 首相は「印象操作」とか「悪魔の証明」とか野党の追及に対して強い表現を使って反論しているが、これも有権者からみると、政府の説明の仕方が
不十分だからそういう印象を有権者に持たれてしまっているということではないか、と疑問を持って見ていますが。
A 私の答弁する姿勢についても、さまざまなご批判やご注意もいただきました。私もそうしたご批判に対して、受け止めていきたいと思っております。
読売新聞インタビュー
https://mainichi.jp/articles/20170704/k00/00m/010/139000c