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電磁パルス攻撃、対応遅れ=北朝鮮が挑発、インフラ脅威−政府
2017年09月07日19時06分
北朝鮮が、電子機器の破壊や誤作動を誘発する電磁パルス(EMP)爆弾の開発を表明した。
実際に日本を標的として使用されれば電力網や通信機器の機能がまひし、国民生活に甚大な影響が及ぶ恐れがある。
防衛省が防護のための研究を進めている段階で、国を挙げた対応は遅れている。
「国民生活への影響を最小限にする努力が必要だ。必要な対策について検討していきたい」。
菅義偉官房長官は7日の記者会見で、EMP攻撃への対応を問われ、こう述べた。
朝鮮中央通信は3日、「広い地域に極めて強力なEMP攻撃を加えられる核弾頭」を開発したと報じた。
EMP攻撃は、人体への直接の影響こそないとされるが、米国が1962年に太平洋の400キロ上空で
行った核爆発では、1400キロ離れたハワイで停電や通信障害が報告された。
日本上空なら、日本列島をほぼ覆う範囲だ。
防衛省によると、政府は97年に防護のための基礎研究を開始。
同省は2018年度予算の概算要求にも技術研究などとして14億円を盛り込んだが、
現状は「大きな雷程度なら対応できる」(防衛省関係者)にすぎない段階という。
防衛装備庁が昨年公表した中長期見通しでも、技術の解明は「おおむね10年後」とされた。
※以下略
https://www.jiji.com/jc/article?k=2017090701201&g=prk