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膵臓(すいぞう)がんを患いながら、「反基地」を訴え続けた沖縄県の翁長雄志知事が死去した。
知事就任以来、米軍普天間飛行場(宜野湾市)の名護市辺野古移設を阻止するため、
国と激しく対立してきた。移設反対派は翁長氏の遺志を受け継ぐ候補者の選定を急ぐ。
政府・自民党は知事選準備で先行するが、「弔い選挙」となることへの懸念が広がる。
「オール沖縄」と呼ばれる移設反対派は、翁長後継候補を擁立して知事選を勝利し、移設を阻止したい考え。
翁長氏を支えてきた謝花喜一郎副知事や、野党の現職国会議員らの名前が取り沙汰されている。
共産党の小池晃書記局長は取材に対し「辺野古に新基地をつくらせないという遺志を受け継いで知事選に勝利し、翁長氏の無念に応えることがわれわれに課された責務だ」と語った。
ただ、候補者選定はこれからだ。翁長氏がこれまで知事選への対応を明言しなかった。
翁長氏の再選出馬に期待していた移設反対派は、「白紙」からの選挙準備を迫られる。
一方、自民党沖縄県連は宜野湾市の佐喜真淳市長の擁立を既に決定。2月の名護市長選勝利を弾みにして、知事ポストを奪還したい考えだ。
辺野古移設を推進する首相官邸も、佐喜真氏を全面支援する方針。政府は移設の既成事実化を図るため、埋め立て海域への土砂投入を予定していた17日から開始する構えだ。
自民党には知事選が「弔い合戦」となれば、
「極めてやりにくい選挙だ」として、不利に働くとの警戒感も出ている。防衛省関係者も「弔い選挙だと厳しい」と漏らした
移設反対派、後継選定急ぐ=政府・自民「弔い選挙」懸念―翁長沖縄知事死去(時事通信) - Yahoo!ニュース
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