
プロ野球、eスポーツに熱視線 「ドラフト会議」も実施
対戦型ゲームの技を競う「eスポーツ」に、プロ野球やJリーグなどの既存スポーツ団体が続々と参入している。
日頃からゲームに親しむ若年層などにアピールし、ファンの裾野を広げる狙いがある。
日本野球機構(NPB)は9月29日、東京・品川のホテルで「ドラフト会議」を開いた。
とは言っても、指名の対象は野球選手ではない。
コナミの人気野球ゲーム「実況パワフルプロ野球」(パワプロ)の腕利きゲーマーたちだ。
第1巡選択希望選手、東京ヤクルト、マエピー、千葉県出身――。
12球団の席には元巨人の村田修一氏や、元阪神の亀山努氏など著名なOBが陣取り、選手を順番に指名。
昨年、パワプロの全国大会で優勝したマエピー(前田恭兵)選手(31)には、1巡目で日本ハム、楽天、DeNA、ヤクルトの
4球団が競合し、抽選の結果、ヤクルトが獲得した。
マエピー選手は「(パワプロは)20年近く続けてきたゲーム。こんな風にゲーマーが注目される日がくるとは」と感激。
本塁打王の経験もある村田氏は「ホームランを打てる選手を1位指名した。僕の代わりに打ってほしい」。
中日OBの和田一浩氏は「eスポーツを通じ、選手が球団をアピールしてくれたら」と期待を語った。
NPBは今秋から、ゲームでの戦いをスポーツのように観客に見せる「eスポーツ」の「プロリーグ」を始める。
ドラフト会議では、全国から約8千人が参加した予選を勝ち抜いた36人から、12球団が3人ずつ指名。
11〜12月にセ・パ両リーグに分かれて戦い、年明けの「日本シリーズ」で日本一のチームを決める。
試合の様子は、公式サイトやネットメディア「スポーツブル」などで配信する。報酬総額は1200万円だ。
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