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政治資金報告
片山さつき氏、4回目訂正 600万円余
毎日新聞2018年12月1日 05時00分(最終更新 12月1日 08時02分)
片山氏、3度目の訂正後に「これ以上ない」と国会で答弁
片山さつき地方創生担当相が代表を務める政治団体3団体が、2017年分の政治資金収支報告書の収支を、繰越金を含めて計600万円余訂正したことが、総務省が30日に公表した収支報告書で判明した。訂正は11月28日付。
10月の初入閣後4回目で、片山氏は3度目の訂正後に国会で「これ以上ない」と答弁していた。片山氏側が支出先の政治団体に訂正を求めるケースも見つかった。
17年分の訂正額は、収入計約380万円、支出計約230万円。
支出を訂正したのは、片山氏が代表の「自民党東京都参院比例区第25支部」と、政治団体「片山さつき後援会」。第25支部は、静岡県内の自民党支部2団体への交付金計12万円を追加。
後援会は収支報告書に業務委託費210万円を追加し、昨年9月に同県内の自民党支部に会費8万4000円を支出したとする記載を削除した。収入は、第25支部と資金管理団体「山桜会」の前年からの繰越金。
片山氏の3団体はこれまでに14〜16年分の報告書について、計450万円の収入と計90万3000円の支出の記載漏れを訂正した。
一方、第25支部から支出を受けたと収支報告書に記載していた静岡県の自民党支部4団体が11月22日付で、一斉に収支報告書を訂正した。
いずれも第25支部の収支報告書に支出の記載のないもので、第25支部の記載との矛盾を解消する形で訂正されていた。
4団体の訂正は15〜17年分で6件計約27万円。第25支部から交付金を受けたとした記載を、5件は片山氏個人から、1件は後援会からの寄付だったと訂正した。個人としての支出であれば記載義務はない。
後援会に訂正した1件は、第25支部ではなく後援会に支出の記載があった。
各支部の代表を務める地元市議らによると、片山氏側から「訂正してほしい」と連絡があり、中には直接秘書が出向いて説明に来るケースもあった。
市議の一人は「第25支部から交付金を受けたと思っていたのに、急にこちらの記載ミスとされるのは心外」と憤る。
また、自民党愛知県連も16年分の収支報告書を11月19日付で訂正した。「パーティー代の支払い」として102万円が第25支部から支出されたとしていたが、これも片山氏個人の支出に訂正された。
県連の担当者は「当時、片山氏側が現金を持ってきて『預かり証』を要求され、宛名なしのものを発行した。今回、本人の支払いだったと言われ、新たに領収書を出した」と話した。
※略※
https://mainichi.jp/articles/20181201/k00/00m/010/230000c