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性被害の女性「加害者と対話がしたい」 両者の間にあった「隔たり」と「共通点」
「自分のこの体験をきちんと被害だったと認めることが、ずっとずっとできませんでした」。
こう語り出したのは、写真家・にのみやさをりさん。
3月19日に都内で開かれたシンポジウム「性犯罪をなくすための対話」で、約25年前に会社の上司から受けた性被害とそれからの人生を語った。
ずっと「なんで私だったのか」と思っていた。それを聞くため被害から5、6年後、加害者である男性上司と会った。
あの被害でありとあらゆるものを失い、全てが狂ったことを、直に話したかった。
しかし、疑問に対する答えはなく、「すみません」「ごめんなさい」と繰り返されるだけだった。
「何謝ってるんですか」「信頼していたのに、どうしてそれをこっぱ微塵にする行為をしなければならなかったのか」。
何度聞いても、納得のいく回答はないままだった。
終わった後には、虚しさが残った。
対話を始めて気づいたのは、かつて加害者となった人のほとんどが、
自分の被害者について知らないということだ。
「一日1分でいいから、被害者のことを思ってください」と頼んでも、
被害者のことを覚えていないから、被害者像が具体化されない。
会の終わりのアンケートでは「顔を覚えていないから祈ろうと思っても祈れない」
「想像しようと思っても想像できない」とも書いてあった。
その姿は、被害を思い出しては苦しむ被害者とは正反対だった。
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