NHKの上田良一会長は4日記者会見し、AMラジオ放送について「NHKのラジオは独自の役割を果たしている」と述べた。
AMラジオ放送を巡っては、日本民間放送連盟(民放連)がAMラジオを運営コストが少ないFMラジオに一本化できるよう制度改正を要望している。
NHKは放送法で放送を義務づけられているため、AM放送を続ける考えを改めて示した格好だ。
上田会長はAMラジオに関して、放送法15条でNHKの目的を「日本全国で受信できる豊かで良い放送番組を放送する」とされている点を引き合いに出し、
「今後もこうした役割をきちんと果たしていく必要がある」と述べた。
民放連は3月27日に開かれた総務省の有識者会議で現状のAM放送を災害対策として実施しているFM周波数で
AMラジオ番組を放送するFM補完放送(ワイドFM)に転換できるよう要請した。
民放連はFMへの転換を求める理由として、AM局の広告費が低迷しており、
現在のようなAMとFM併用の放送を続けるコストが負担となっているとしている。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO43335770U9A400C1X30000/