改めて、日本の高度成長期の経済成長率が、同じく高度成長していた欧米の「2倍」だったという事実は、日本人の資質、才能、勤勉性、優秀性などでは全く説明できない。日本の高度成長(厳密には欧米の2倍の経済成長率)は、需要が供給能力を上回り続ける高圧経済の下で、「移民」により人手不足をカバーできなかったからこそ、達成されたのである。
中略
人手不足を、生産性向上のための投資でカバーする。まさに、これこそがわが国に高度成長をもたらした「経済成長の黄金循環」なのである。この「現実」に、日本国民がいかに早く気が付くか。わが国の運命は、まさにその一点にかかっているのである。
みつはし たかあき(経済評論家・作家)
1969年、熊本県生まれ。外資系企業を経て、中小企業診断士として独立。現在、気鋭の経済評論家として、分かりやすい経済評論が人気を集めている。
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