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議会庁舎で「ルール違反」の喫煙 揺れる北海道議会
5月に利用が始まった北海道議会の新庁舎で、複数の道議が法令に反して喫煙していたことが23日明らかになった。改正健康増進法では行政庁舎の敷地内は禁煙で、すでに道庁は全面禁煙。ただ道議会庁舎は別棟で喫煙室を設置でき、一部会派で設置の動きがあるが、道内では反対も根強く、まだ置かれていない。そうしたさなかに「違反行為」が発覚した。
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この問題では、一部道議が庁舎内で喫煙していると報道されていた。これを受け23日に緊急会見した道医師会の長瀬清会長は「道議の方は直接医療行為をするわけではないが、道民の健康を守る役割と力を持っている。良識を持った方々だと思っている。信じたくない思いだ」と述べた。
喫煙していた道議はいたのか。取材に応じた第2会派、民主・道民連合の笹田浩幹事長は、複数の道議による「不適切な喫煙が認められた」として謝罪した。笹田氏によると、地下駐車場の車内で喫煙した道議がいたという。
一方、最大会派の自民・道民会議の佐々木俊雄会長は「そう(喫煙を)疑われていることに対し、たばこを吸っている方は反省を」と述べたが、喫煙をした道議がいるかについては「犯人捜しをする気はない」と述べるにとどめた。
他の3会派(北海道結志会、公明党、日本共産党)は村田憲俊議長に対し、違反者に対し厳正に対処するように申し入れた。議会事務局は、「新庁舎内での喫煙の事実は把握していない」としている。
自民・道民会議は昨年、道議会新庁舎の会派内控室に喫煙室を設置する方針を示していた。ただ、施設管理者の村田議長は新型コロナウイルス対策などを理由に設置判断を先送りしており、新庁舎にはまだ喫煙室はない。自民・道民会議内では、今回の問題をきっかけに、完全分煙のための喫煙室を求める声が出ているという。