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【米大統領選2020】 議事堂侵入は「米民主主義への攻撃」 各国首脳が非難
1時間前
トランプ大統領の支持者らが米連邦議会の議事堂になだれ込んだ
アメリカの連邦議会で6日午後、ドナルド・トランプ大統領の支持者たちが議事堂に大挙して押し寄せ、
「トランプを支持する」などと唱えながら武器を手に議事堂内に侵入した騒動に対し、イギリスのボリス・ジョンソン首相をはじめとする各国首脳から「民主主義への攻撃だ」と非難の声明が相次いでいる。
米連邦議会ではこの日、米大統領選の投票結果を認定するための上下両院合同会議の最中だった。
警備当局は同日午後6時(日本時間7日午前8時)までに、議事堂の安全を確保したと発表。審議は同日夜に再開される予定。
これに先立ちトランプ氏はホワイトハウス前で集会を開き、自分は決して敗北を認めないと演説。自分の呼びかけでワシントンに集まった支持者たちに、連邦議会議事堂へ向かうよう促していた。
イギリスのジョンソン首相はツイッターで「恥ずべき光景」だと非難。
「アメリカは世界中で民主主義を支持している。今こそ平和的で秩序だった政権移譲を行うことが重要だ」と述べた。
英最大野党・労働党のサー・キア・スターマー党首は、「民主主義に対する直接攻撃だ」と批判。スコットランド自治政府のニコラ・スタージョン首相も、議事堂での光景は「本当に恐ろしいものだ」と述べた。
スペインのペドロ・サンチェス首相は「アメリカ民主主義の力を信じている。ジョー・バイデン新政権がこの緊張状態を克服し、アメリカ国民を結束させるだろう」と語った。
フランスからはジャン=イヴ・ルドリアン外相が声明を発表し、「民主主義に対する深刻な攻撃」だと非難した。
ダヴィド・サッソリ欧州議会議長は「米議事堂での出来事を深く懸念している。民主的な投票は尊重されなければならない、アメリカで民主主義の法則が守られると信じている」とツイートした。
北大西洋条約機構(NATO)のイエンス・ストルテンベルグ事務総長も、大統領選の結果は「尊重されるべきだ」と同調した。
アメリカの隣国カナダのジャスティン・トルードー首相はラジオ番組に出演し、状況を「刻一刻と見守っている」と述べた。
「アメリカの民主主義は堅持されなくてはならないし、すぐにそうなると期待している」
フランソワ=フィリップ・シャンパーニュ外相もツイッターで、カナダはこの状況に「非常にショックを受けている」と説明。
オーストラリアのスコット・モリソン首相も「悲惨な状況」を非難し、平和的な政権移譲を望んでいると述べた。
ヴェネズエラ政府は、「アメリカは、他の国々で攻撃的な政策によって起こってきたことを経験している。残念な事態だ」と話した。
https://www.bbc.com/japanese/55569554