日本維新の会の創設者・橋下徹氏が17日までに、党幹部に使途不明の政策活動費5千万円が支出されたとして
使い道を公開するよう要求した。松井一郎代表は「領収書の必要のない経費も必要」と反論。
「政治とカネ」の透明性を売りにする維新だが、橋下氏が仕掛けた論争に、党幹部らの歯切れの悪さが目立つ。
政治資金規正法は、活動費について、領収書の公開を義務付けていない。
政治団体「日本維新の会国会議員団」の2019年分報告書では、馬場伸幸幹事長や遠藤敬国対委員長ら党幹部に
計約5865万円が支出されていた。
これに着眼したのが橋下氏。「文書通信交通滞在費」の見直しで他党に先んじた維新に対して、ツイッターで
「文通費でこれだけの改革を主張するなら活動費も使い道を公開すべきだ」と投稿し
「幹部の数千万円の交際費的な金の使い方をチェックできないのは異常」と切り捨てた。
一方、松井氏は17日「維新はそこにメスを入れるのが役割だと言われるかもしれないが、組織を動かすには必要な経費がある」と
記者団に説明。事務経費として議員個人に支給される文通費との違いを強調した。
文通費見直しを訴えていた吉村洋文副代表も、国では官房機密費が認められている点を挙げ「即答するのは難しい」と
慎重な言い回しに終始した。活動費の使途は与野党との水面下の交渉など表には出しにくい事情もあるとみられ、
足立康史幹事長代理は15日、ツイッターに「ここはセンシティブ。身を切る改革は文通費まで。私もそろそろ黙ろうと思います」と
書き込んだ。
https://www.nikkansports.com/general/news/202111170000997.html
