音楽は良薬 音楽には強力な治癒力がある | 大紀元 エポックタイムズ
https://www.epochtimes.jp/2022/02/86931.html (前略
実は、中国の古文書によると、音楽の起源は宇宙の形成にまでさかのぼるといいます。
『呂氏春秋』には、「音楽の起源は遥か遠く、太一から生まれた。そして太一は2つの陰と陽から派生したものである」と記されています。そのため、音楽は長い歴史を持ち、人体や文化、宇宙と密接に関係しているのです。
宇宙が誕生した当初は、目に見えない状態でした。長い進化の過程で、太極が生まれ、物質が集まり、定着し始めたのです。太極から両極が生まれたとき、五行、季節、方位を包含する陰陽の概念が生まれました。このように、すべてのものには陰陽五行の意味合いが含まれているのです。
また、音楽の五音は、五大元素に対応しています。五音とはなんでしょうか?
『管子・地縁篇』の中に、長さ81単位の竹筒で「宮調」を決め、三分損益法で五音音階を導き出し、「宮」、「商」、「角」、「徵」、「羽」に至ると記されています。西洋音楽でいう、「ド」、「レ」、「ミ」、「ソ」、「ラ」です。
漢方では、五音は五行だけでなく、五臓六腑、五方位、季節に対応しているとしています。
漢方医として600年以上の家系を持つイギリスの漢方医、舒榮氏は「五音と五行には関係があり、五音は全体として内臓や季節、方位とつながっています」と言います。つまり、音楽と人体や宇宙との間には大きなつながりがあるのです。
音楽の五音は身体の五臓六腑に効き、病気を癒すことができる
『黄帝内経』には、「天には五音、人には五臓。…天と地は対応している」とあります。
また、奇跡的に、五音の周波数が五臓六腑に対応していることが、現代医学でさしあたって判明しています。
現代の科学的見地から、人体の臓器はある周波数で振動しており、音楽が音波を通じて体内の臓器と共鳴し、臓器の生理機能を調節して治療効果をもたらすことが、「北京中医薬大学ジャーナル」に掲載された研究により明らかになりました。
その結果、肺と大腸に対応する「商音(レ)」の周波数は、肺と大腸の共通周波数と同じであり、「角音(ミ)」の周波数は、肝臓と胆嚢の共通周波数と同じ、さらに残りの3つの音も同様であることがわかりました。
漢方医学では、通りが悪ければ痛みや不調がおこり、通りが良ければ痛みや不調はないとされており、「音楽の力はツボを振動させ、通りをよくする」と言います。
『黄帝内経』では、すべての病は気から生じるとし、気血の流れが悪くなることでまず七情が生じると述べています。例えば、怒りは気を上に流すので肝臓を痛め、恐れは気を下に流すので腎臓を痛め、不安は気を滞らせるので脾臓を痛める...つまり、感情的に過剰反応すると、さまざまな病気につながることがわかるのです。
さらに舒榮氏は、「それぞれの内臓には、精神的な要素と物質的な要素がある」と説明します。音楽は物質的な身体の気血の滞りを解消すると同時に、精神と感情を調和させ、「病気や痛みが自然に治る」ということです。
舒榮氏は、中国の伝統的な五音音階の音楽には、強力なヒーリングパワーがあると言います。さらに、特定の音楽を聴くことで、心臓や肝臓、腎臓の病気を治療することも可能だというのです。