
https://gendai.ismedia.jp/articles/-/96607
28歳派遣社員の独身男性が青ざめた…実家住みで貯めた「950万円」で株を買ったら「とんでもないこと」に
新型コロナウイルスの流行により、世界的にロックダウンなどの措置が取られ経済が壊滅的な状況に陥った2020年。旅行や百貨店といった業態は大きなダメージを受け、収入がストップするなどの深刻な経済状況に置かれた人も少なくありませんでした。
その一方で、コロナ危機をきっかけとし、経済を停滞させないためにアメリカをはじめとする各国中央銀行がとった異次元の大規模金融緩和政策は、株式市場への資金の流入を促し、実体経済とは裏腹に株価が大きく上昇する「コロナバブル」というべき現象を生み出しました。
ところが、コロナバブルは長くは続かず、現在は米国の金融引き締めの影響で株式市場は右肩下がりの様相を呈しています。2020年に投資を始めたという投資初心者の方で、いま含み損を抱えているという方も少なくないのではないでしょうか。
東京都に住む派遣社員の高岡博さん(仮名・28歳)もその一人。高校卒業後から働き出し、独身実家暮らしで貯めた貴重な資金「950万円」を投資につぎ込んだ彼は、その後思わぬ末路を辿ってしまいました。
彼の事例を通して、投資のリスクを身近に感じ、どう投資と向き合うかを考えるきっかけにしていただければと思います。
100万円のマイナス
2020年10月、高岡さんは100万円の含み損を抱えたまま、投資を続けていました。一度大きく儲ける感覚を味わってしまったため、そう簡単に投資をやめる気にはなれなかったのです。
もちろん、投資自体が悪いのではありませんが、高岡さんは投資初心者でリスク分散のやり方も知りません。SNSで勉強した知識だけで株式投資をする高岡さんのやり方は、あまりにリスクの高いものでした。
高岡さんのこの時の資産は、株式が750万円、現金が100万円。当初の資金950万円からは100万円減ってしまっています。
この段階で投資をやめるか、もしくは投資について基礎的な知識を勉強して、リスクをコントロールして投資を続けていれば、この後の悲劇は起きなかったでしょう。
しかし、高岡さんに運命のいたずらが訪れます。