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即席めん「ママー」1バーツの攻防 値上げで業界VS商務省 バンコク市民「多いときは1日に5食」
タイ・プレジデント・フーズ社が販売するママーは即席めんの代名詞であり、タイの国民食と言っても過言ではない。お湯を注いで食べるだけでなく、スナック菓子のようにそのまま食べたり、サラダや炒め物の具材にしたりと、楽しみ方はさまざまだ。
タイ政府は大衆食である即席めんの価格を統制しており、ママーを含む大衆向け即席めんは14年以上、1袋6バーツで据え置かれてきた。しかし原料である小麦粉やパーム油、パッケージに使うビニールなどの価格が上がり、生産コストを圧迫。かねて8バーツ(31円)への値上げを求めてきた即席めん業界は、タイ商務省に対し、あらためて検討を要請した。
商務省は消費者への影響を考慮して難色を示したものの、最終的に一部の商品を1バーツ(3.9円)値上げすることで折り合った。ママーは8月25日から7バーツで販売されている。
タイ国民はおおむね値上げに理解を示しているが、それでも1バーツでも安い方がいいのが消費者だ。屋台で飲み物を売るナムプンさん(51)は「自分が売るジュースも10バーツ値上げした。仕方ない」としつつも、「少しでも安い方がありがたいけどね」。
https://www.tokyo-np.co.jp/article/212776