秀吉の妻ねね(寧々 北政所 高台院)女癖の悪い夫をどう操作した
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その後、秀吉の出世につれて女好きが明らかになってきても、ねねはずっと旦那さんに尽くします。
しかしそんなねねも一度だけキレかかったことがありました。
それは秀吉が初めて一城の主になった頃のこと。
身分も高くなり鼻高々の秀吉は、城下で浮気を繰り返します。
当然ねねの耳に入りました。
普通なら「もう別れてやる!!」と大ゲンカするところですが、そこでねねは全く違う手段を取ります。
なんと、あの信長さんに
「ウチの旦那が浮気してるんです!あっちから結婚して欲しいって言ってきたのにひどくないですか!?」
と訴えたのです。
繰り返します。あの信長さんです。
よほどの剣幕だったのか。
それとも最初からねねの味方だったのか。
詳細は不明ながら、織田信長はここで一計を案じます。
「まあまあ、お前は立派な嫁さんだし最近すごく美人になったんだから、つまらないよその女にヤキモチを焼くんじゃない。オレから見れば、お前はあのハゲネズミ(秀吉)にはもったいないくらいなんだからな!自信を持て!」
そんな励ましの手紙をねねに書いています。
これだけでもビックリですが、問題はこの手紙の末尾。
「あー、それからこの手紙はハゲネズミに見せてやるようにな」
要するに「オメーごときに尽くしてくれる立派な嫁がいるくせに浮気してんだって?オレは知ってるからなこの野郎」というわけです。
しかも、このどうでもいい家庭内のゴタゴタに対して例の「天下布武」の印を押しているのです。