
https://news.yahoo.co.jp/articles/4796aed063bf41e71faa12a7fc02a08ae3f85f06
肛門の病気だと思ったらクローン病? 早期治療が重要なクローン病の症状と診断とは
肛門の病気の治療を受けているにもかかわらず症状が改善しない場合、特に痔ろうや肛門周囲膿瘍(こうもんしゅういのうよう:肛門や直腸から細菌が入り肛門周囲が化膿したもの)を繰り返す場合には、クローン病に伴う肛門病変を疑う必要がある。
さらに、クローン病が原因で肛門に潰瘍かいようや裂肛(れっこう:切れ痔)が起こると、肛門の痛みや出血が続いたり、肛門周囲に大きい皮垂ひすい(肛門部外側の出っ張り)ができる場合がある。早い段階での診断適切な治療を行わないと、徐々に肛門機能の低下や肛門の変形につながる可能性もあるという。
炎症性腸疾患の診察と肛門手術の実績が豊富な錦織病院(奈良県橿原市)院長の錦織 直人(にしごり なおと)先生に、クローン病に伴う肛門病変の特徴と通常の肛門の病気との見分け方、その治療法などについて伺った。
◇指定難病になっているクローン病とは?
クローン病は炎症性腸疾患の1つで、口から肛門までの消化管に慢性的な炎症や潰瘍が起こる病気であり、国の定める指定難病です。遺伝的要因や動物性たんぱく質の過剰摂取、喫煙、過剰な清潔習慣などの環境因子や腸内細菌などが複雑に関与して発症するとされていますが、現在のところ科学的に明確な原因は解明されていません。
患者数は全国で10万人と推計され、多くは10歳代から20歳代の若い世代で発症し、性別では男性が女性の約2倍と報告されています。
◇クローン病が疑われる症状は?
クローン病は口腔(こうくう)から食道、胃、小腸、大腸、肛門まで全ての消化管に炎症を起こしますが、炎症を起こす場所によって現れる症状が異なります。
たとえば胃や腸などに炎症が起これば、腹痛、下痢、血便、微熱、体重減少などの症状が現れます。クローン病の炎症が小腸に生じると、栄養の吸収に影響を及ぼします。食べ盛りの若者がしっかり食べているのに体重が減少する場合は、クローン病を念頭に置いた診療が大切になってきます。
また、肛門に炎症や潰瘍が起これば、肛門の周りに膿がたまる肛門周囲膿瘍膿、それに引き続いて生じる痔ろうからの膿の流出が起こる場合があります。さらに、肛門部の潰瘍により、排便時の痛みや出血といった裂肛の症状が出る場合もあります。大きな皮垂(ひすい)という肛門部外側の出っ張りができることもあります。
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