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2015/12/24(木) 21:56:41.45 ID:CAP_USER
多様な臓器のがんで異常発現するRNA群を発見 | 理化学研究所
http://www.riken.jp/pr/press/2015/20151224_1/
要旨
理化学研究所(理研)ライフサイエンス技術基盤研究センターゲノム情報解析チームのピエロ・カルニンチ チームリーダー、ボグミル・カチコフスキー国際特別研究員と、オーストラリア・
ハリー・パーキンス医療研究所のアリスター・フォレスト教授(理研客員主管研究員)らの国際共同研究チームは、多様な臓器のがんで異常な発現を示すRNAを多数発見しました。
これらのRNA群は、がん診断の新しいバイオマーカー[1]となる可能性があります。
がん細胞で発現が変化するRNAは、がん診断のバイオマーカーや、抗がん剤の標的分子の候補となる可能性があります。特に、高い治療効果が見込める早期のがんや、治療後の
再発などを診断するためのバイオマーカーとしての活用が期待されていますが、実際に臨床応用されているものはまだ少数しかありません。
国際共同研究チームは、理研が主導する「FANTOM5プロジェクト[2]」の一環として、さまざまな臓器・組織のがんに由来する225種の細胞株と、それらに対応する339種の正常細胞を
対象に、がん細胞で発現が変化するRNAの解析を行いました。RNAにはタンパク質を作る情報を持ったメッセンジャーRNA(mRNA)と、タンパク質を作る情報を持たないノンコーディング
RNA(ncRNA)[3]があります。解析の結果、多くのがん細胞株で発現が上昇、もしくは低下する2,108種のRNA群を発見しました。これらのRNAのうち、mRNAについて米国主導の
がんゲノム解析プロジェクト「がんゲノムアトラス計画[4]」の臨床検体解析データと照合したところ、両者で共通して発現が上昇する76種のRNA群と、発現が減少する52種のRNA群を
同定しました。さらに、ncRNAを詳細に解析したところ、がん関連遺伝子近傍のロングノンコーディングRNA(lncRNA)[5]や、特定のエンハンサー[6]の活性化を示すエンハンサーRNA
(eRNA)[6]、反復配列[7]由来のRNAが多くのがん細胞で発現が上昇しており、ncRNAとがん化との関連を示唆する多くのデータを得ました。
今回同定したmRNAやncRNAは、多様な臓器のがんで汎用的に活用可能なバイオマーカーとしての応用が期待できます。また、これらのRNA群と発がんとの関係を明らかにすることで、
抗がん剤の新たな標的となる可能性もあります。
本研究は、米国の科学雑誌『Cancer Research』に掲載されるのに先立ち、オンライン版(11月9日付け:日本時間11月10日)に掲載されました。
(以下略)
http://www.riken.jp/pr/press/2015/20151224_1/
要旨
理化学研究所(理研)ライフサイエンス技術基盤研究センターゲノム情報解析チームのピエロ・カルニンチ チームリーダー、ボグミル・カチコフスキー国際特別研究員と、オーストラリア・
ハリー・パーキンス医療研究所のアリスター・フォレスト教授(理研客員主管研究員)らの国際共同研究チームは、多様な臓器のがんで異常な発現を示すRNAを多数発見しました。
これらのRNA群は、がん診断の新しいバイオマーカー[1]となる可能性があります。
がん細胞で発現が変化するRNAは、がん診断のバイオマーカーや、抗がん剤の標的分子の候補となる可能性があります。特に、高い治療効果が見込める早期のがんや、治療後の
再発などを診断するためのバイオマーカーとしての活用が期待されていますが、実際に臨床応用されているものはまだ少数しかありません。
国際共同研究チームは、理研が主導する「FANTOM5プロジェクト[2]」の一環として、さまざまな臓器・組織のがんに由来する225種の細胞株と、それらに対応する339種の正常細胞を
対象に、がん細胞で発現が変化するRNAの解析を行いました。RNAにはタンパク質を作る情報を持ったメッセンジャーRNA(mRNA)と、タンパク質を作る情報を持たないノンコーディング
RNA(ncRNA)[3]があります。解析の結果、多くのがん細胞株で発現が上昇、もしくは低下する2,108種のRNA群を発見しました。これらのRNAのうち、mRNAについて米国主導の
がんゲノム解析プロジェクト「がんゲノムアトラス計画[4]」の臨床検体解析データと照合したところ、両者で共通して発現が上昇する76種のRNA群と、発現が減少する52種のRNA群を
同定しました。さらに、ncRNAを詳細に解析したところ、がん関連遺伝子近傍のロングノンコーディングRNA(lncRNA)[5]や、特定のエンハンサー[6]の活性化を示すエンハンサーRNA
(eRNA)[6]、反復配列[7]由来のRNAが多くのがん細胞で発現が上昇しており、ncRNAとがん化との関連を示唆する多くのデータを得ました。
今回同定したmRNAやncRNAは、多様な臓器のがんで汎用的に活用可能なバイオマーカーとしての応用が期待できます。また、これらのRNA群と発がんとの関係を明らかにすることで、
抗がん剤の新たな標的となる可能性もあります。
本研究は、米国の科学雑誌『Cancer Research』に掲載されるのに先立ち、オンライン版(11月9日付け:日本時間11月10日)に掲載されました。
(以下略)