→隕石の落下と考えられているが、隕石の破片やクレータはまだ発見されていない
→新説は、200m級の隕石が浅い角度で大気圏を通り抜けた衝撃波としている
1908年の夏、ロシア帝国領中央シベリアのツングースカ川上流で、突然空に巨大な火球が現れました。
目撃者の証言によると「青白い光の筋が空を横切り、その後とてつもない大爆発が起こった」といいます。
この爆発では半径50kmの森が焼け、2000平方キロメートル以上に渡って樹木がなぎ倒されていました。
このすさまじい被害の原因は隕石の空中爆発だと考えられています。しかし、その証拠となるクレーター痕や隕石の破片はどこにも見つかっていません。
そのため、地下から噴出した大量の天然ガスが原因とする説も存在します。
しかし「ツングースカ大爆発」として知られるこの事件の正確な原因は、未だ多くの謎に包まれています。
新しい研究は、これが200m級の小惑星が地球大気圏に浅く侵入して弾かれたことによる衝撃波だったと発表しました。
隕石の落下だと思っていたのに、ただ軽く地球の大気に触れただけとは、まるで「今のはメラゾーマではな無い…メラだ」というくらいの衝撃です。
![【宇宙/隕石】ツングースカ大爆発をもたらした小惑星はまだ太陽を回っている可能性 [しじみ★]YouTube動画>1本 ->画像>11枚](https://nazology.net/wp-content/uploads/2020/05/Tunguska_Ereignis-670x447.jpg)
■探検隊による調査報告
ツングースカ大爆発の調査を難しくしている理由の1つは、現場がとても辺鄙な場所にあるためです。
この地域は人口がまばらで、目撃者もほとんどいません。
現地で科学的な調査が行われたのは、発生から20年近く経過してからでした。
このとき爆発地域の地図が作成され、現地でクレーターの探索が行われましたが、その痕跡は発見できませんでした。
1960年代になると、この爆発のエネルギーが約5メガトン級の核爆発によるエアバーストに似ていると発表されます。
広島に落とされた原爆は16キロトン級だったことを考えると、ツングースカの爆発は広島原爆の300倍近い威力だったことになります。
しかし、この地で一体何が起きたかは依然謎のままでした。
■謎が深まる爆発原因
可能性がもっとも高いと考えられたのは、隕石が大気中で爆発したことによるエアバースト現象です。
これは2013年に同じくロシアのチェリャビンスク州上空で発生していて、カメラにもその様子が撮影されています。
![【宇宙/隕石】ツングースカ大爆発をもたらした小惑星はまだ太陽を回っている可能性 [しじみ★]YouTube動画>1本 ->画像>11枚](https://nazology.net/wp-content/uploads/2020/05/Chelyabinsk-meteor.gif)
このチェリャビンスク隕石は、元は17m級の隕石でしたが大半が大気圏で蒸発し、上空20キロメートルで爆発しくうちゅうぶんkたと考えられています。
その威力はTNT火薬約500キロトンに相当し、広範囲に建物の損壊を起こし1000人以上の人が重軽傷を負う被害を出しました。
ここから推定すると、ツングースカ大爆発の原因は70m級の隕石の空中爆発だったと推定されるのです。
しかし、チェリャビンスク隕石は広範囲に大小の欠片が数多く発見されたのに対して、ツングースカでは度重なる調査が行われたにもかかわらず、隕石の欠片はまったく見つかっていません。
このため、隕石ではなく天然ガスの流出が原因という説もでていますが、そうなると上空に光の筋が走っていたという目撃報告と食い違うことになります。
そのため、異星人の宇宙船の墜落だという荒唐無稽な説も登場し、1990年代に人気を博した海外ドラマ「X-Files」でもネタにされています。
■今、いったい小惑星はどこへ?
今回の研究は、この原因について新しい説を唱えます。
小惑星は大気中で爆発はせず、大気圏で弾かれて地球には落ちなかったというのです。
似たような事例は1972年、米国のユタ州とワイオミング州で目撃されています。
「1972年の昼間火球」と呼ばれるこの現象では、上空57キロメートルの大気圏内を10メートル以下の小天体が、100秒間通過し再び宇宙へ抜けていったとされています。
この様子は、ワイオミング州の国立公園を訪れていた観光客によって撮影されています。
これは隕石の大気圏突入角度が浅かったため、地球へ落下するほどには減速せずに、そのまま宇宙空間へ通り抜けていったという珍しい現象です。
続きはソースで
https://nazology.net/archives/60513